11 ページ11
.
「……………ん」
パチッ。
朝、目が覚める。
時計を見ると7時30分。
あれ、私いつの間にか寝て……
あ、真澄起こさないと…。
そう思って、立ち上がろうとした時
フッと思い出す。
.
.
『ごめん、今日から家帰ってこない』
.
.
「そっか…真澄いないんだった」
しばらくボーッと真澄の部屋の窓を見つめる。
いつもと変わらない、真澄の部屋。
昨日思ってた通り、
当たり前に朝が来て全然実感湧かないや。
「ふぅ」
と一息。
私はいつもよりゆっくり着替えて、1階に降りた。
テーブルには、ラップをしたまま置いてある生春巻き。
「……………………」
それを無言で冷蔵庫に入れる。
真澄、今日の夜帰ってくるかも。
変な期待を抱いたまま、
私は朝ごはんを食べずに家を出た。
いつもより早い時間。
いつもより静かな時間。
変な感じ。
学校に行くと、まだ真澄は来てなかった。
朝、ちゃんと起きれたのかな。
会いたい…。
真澄と離れて少ししか経ってないのに。
すぐ会いたくなる。
胸が苦しくなって、
私は気を紛らせるように本を読み始めた。
______________________________
8時10分。
廊下が騒がしくなってきた。
たぶん真澄が来たんだと思う。
すると、ガラッと教室のドアが開いた。
パッと目を移すと
真澄…ともう1人男の子の姿。
「じゃあね!真澄くん!」
笑顔で手を振るその子に、真澄は
「1人で行けるのに」
っていつもの無愛想な顔。
あ……真澄だ。
たった一晩会ってないだけなのに、
胸がドキリと音を立てた。
その子と別れると、真澄は自分の机にすわ…らずに私のところに歩いてきた。
「A、おはよう」
「お、おはよう」
少し動揺しすぎちゃったかな。
「昨日はごめん」
真澄が眉を下げる。
「大丈夫!大丈夫!かなりビックリしたけど」
いつも通り。
いつも通り。
「今日…弁当」
「ん?」
「弁当ないから…Aの食べたい」
「!!!うん!」
ほら、真澄は変わってない。
帰る場所は違っても、
この関係は変わらないよね…?
.
524人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
じゅんたん(プロフ) - こんばんは、初めまして。真澄推しのものです。けど今作に関しては真澄〜行くな〜等と思ってしまいました。切なくて至さんが優しくて(声優さんも素敵ですよね)勝手に想像しちゃいました。つづるんも楽しみにしています。 (2017年11月13日 2時) (レス) id: 031f9dff0c (このIDを非表示/違反報告)
春櫻(プロフ) - うあああああ。゚(゚´Д`゚)゚。目から汗が……(・_・、) (2017年11月11日 19時) (レス) id: a4b183ce82 (このIDを非表示/違反報告)
ぽっぷんぺ ∂(プロフ) - なちゅ。さん» コメントありがとうございます!!更新頑張ります! (2017年11月9日 19時) (レス) id: 1dd4cba745 (このIDを非表示/違反報告)
なちゅ。(プロフ) - 初めまして、コメント失礼します。このお話ほんっっとに切ない!夢主ちゃん辛い( ; ; )更新楽しみにしてます! (2017年11月9日 1時) (レス) id: 7e18e4ca48 (このIDを非表示/違反報告)
ぽっぷんぺ ∂(プロフ) - 実渕 魔理沙さん» コメントありがとうございます!!そうなんですか!ぜひ見させていただきます(,,・ω・,,)更新頑張ります! (2017年10月7日 17時) (レス) id: 1dd4cba745 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:もなみ | 作成日時:2017年9月23日 11時