泡沫の恋を君と2【佐野玲於】

どうにでもなれ ページ5

いっその事...自分の家に帰る ？







おばあちゃんの事も有るしそんなこと出来ないけどね。






頭の中グルグルしながらそんなこと考えてたら一時間位経ってしまって投げ捨てた携帯拾って画面を開く







貴『ごめんなさい寝てた。』







返信困ってましたなんて言えないしね。そしたら玲於くん、なら今ばあちゃんち？って。







返信したらすぐさまかえってきてびっくり







貴｢何時もならちょっと遅かったりするのに。｣







玲於くんゲームの合間に返信したりするからひとつ返信したら10分後とかに返事返ってくるのに今は送ったらすぐに既読ついて返ってくる









玲於『最近俺のこと避けてる理由は何』







避けてる理由 。







玲於くんの事を忘れるため？それは違う。忘れたいわけじゃないよ。







好きになりたくないから少しだけ離れようとしてます？そんなこと言えるわけない。








貴｢なんて言ったらいいんだろ..｣









気のせいだよ、とか、好きになりたくないからとか、打っては消して打っては消しての繰り返し









もうなんて送ればいいか分からなくて避けてないよって一言だけ送る







玲於『今から話せる』








貴｢ええ..なんで、もう..、｣








会えるなんて言わないでよ、私だってほんとは。玲於くんと話した、くない。話したくなんてないけどね、うん。









そんな事言われたら会いたいなって思っちゃうじゃんか。









それからは、会えない、なんで、どうしても、みたいな言葉を送り合った、







玲於『逃げんなよ』







逃げんなよって、どうしよう。明日駄菓子屋来るってこと？正確には二階に乗り込んでくるとか。







相当玲於くん怒ってるのかな。玲於くんに嫌われるのはいやだ、悲しいよそんなの、友達であり続けたいのに







貴｢もーーー。どうにでもなれ...｣







私の頭はパンク寸前、くまのスタンプだけ送って携帯また投げ捨てて枕に顔を埋めて夢の中に入る









この時の私はきっとまだ分かっていなかったんだと思う、人を好きになる事や









人を想う気持ちがどんなものなのかが









今の私はまだ、何も知らない。知り得る余地もない

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