白馬の王子様 ページ30
玲於side
俺は絡められた手を振りほどく事が出来なかった、頭の中にはいちごちゃんがいるのに
佳奈の泣きそうな顔を見ると振りほどく事なんて出来なかった。ただひたすらに二人して空を見上げて花火見る
佳奈｢花火、もうすぐ終わるね｣
玲於｢うん｣
佳奈｢よしっ、ごめんね手なんて繋いじゃって｣
もうそろそろフィナーレ直前、繋がれていた手が離れ今度は手じゃなくて地面の草をぎゅうっと握り締める
佳奈｢本当はね今日私Aちゃんと来る予定だったの｣
玲於｢は？どーゆーこと｣
佳奈｢私も良く分からないけど、多分ねAちゃん私が玲於のこと好きって気づいてたのかもしれない、それで今日一緒に行けるように仕組んだのかも｣
私はもうさっきのでふっ切れたし、ほんとにもうまったく玲於の事なんて好きじゃないから 、そう言って満面の笑みを浮かべる俺の幼馴染
玲於｢でも俺と祭り行きたくなかったとかかもしんねーじゃん｣
なんでんなネガティブになんだよってくらいに思考が前向きにならなくて、振られたりまた避けられんのが怖い
佳奈｢あーもー、そんな事ないってば早く行ってあげなよ、玲於の事本当は待ってるんじゃないかな、Aちゃんは｣
玲於｢いたっ、叩くなって..｣
佳奈｢ほら！早く行って！走れ！花火終わっちゃう！｣
そんな、クヨクヨとしている俺の背中を何度も何度も叩いてくる
佳奈｢私がAちゃんだったらきっと今頃泣いてるかもなぁ、｣
だから早く助けに行ってあげてよ、白馬の王子様なんてクサイセリフ吐いて今までで一番強く背中を叩く
玲於｢佳奈ごめん、俺いちごちゃんところ行ってくる、送ってけなくて悪い｣
花火が終わってしまう前に、夏が終わってしまう前に俺はいちごちゃんにこの想いを伝える、だから待っててよ、今すぐに会いに行くから
すぐ様立ち上がって走りながらこの場所を後にする
佳奈｢..、バイバイ。｣
・
人にぶつかるとか、疲れたとかそんな事気にし無いで我武者羅に婆ちゃんの駄菓子屋まで走る
玲於｢っ、ばあちゃんいちごちゃんの部屋行くわ｣
階段を上がれば窓越しに花火を見つめるいちごちゃん
玲於｢風邪なんて引いてねぇじゃん｣
その目は少しだけ赤く、潤んでいた 。
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なつみ(プロフ) - 続編が見たくなるほど感動しました！いい作品ありがとうございました！！ (2018年12月5日 20時) (
レス) id: ecc44db2d1 (このIDを非表示/違反報告)
mnyny1(プロフ) - 続編書いてほしいくらい大好きなお話です！！！ (2018年12月5日 1時) (レス) id: 33af31bf18 (このIDを非表示/違反報告)
心音(プロフ) - あ〜！このお話すっっっごい！大好きでした！！ 最後の結末が感動でした！(T ^ T) つぎの新作も楽しみにしてます！ (2018年12月5日 0時) (レス) id: f04cf3a636 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - とっても素敵なお話でした。大好きです！ (2018年12月4日 23時) (レス) id: d78e2db400 (このIDを非表示/違反報告)
ますみさん(プロフ) - 皆さんありがとうございます；；一つ一つ大事にコメント読ませて頂いてます！！完結できたのも皆様おかげです。ほんとにありがとうございます。 (2018年12月4日 22時) (レス) id: ae066e6e2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ますみさん | 作成日時：2018年10月9日 22時
