泡沫人は ページ28
｢綺麗だなぁ..｣
ドンドンっ、と大きな音を上げながら打ち上がる花火はとても美しくでも直ぐに消えてしまう花火は何だか寂しく思えた
窓から覗けば丁度花火が綺麗に見える
なんだか花火って玲於君みたい暗闇の中からいきなり現れて夜空で花を咲かせる花火の様に私の前に突然現れて、綺麗だって思ったら、まだまだ見ていたいと思ってもすぐに目の前から消えてなくなる、儚くて遠い存在
この想いは泡沫、触れれば消える、直ぐに消えてしまう だから壊さないように大切に胸の奥に閉まっておくんだ
触れてしまえば、深く交われば最後抜け出せなくなるから
良い思い出になるまで閉まっておく、鍵を掛けてしまえば開けない玲於くんは泡沫人。
｢...あれ？｣
花火を見つめる視界が次々と白く濁り狭まってゆく
気付けば一雫一雫と頬を伝って自分の手のひらにポタリと零れ落ちる あぁ、花火が綺麗で何だか切なくて涙が出てきたんだ
自然と出てきた涙を手で拭い、時計を見れば8時過ぎ、今二人は何してるかな？
そんな事を思って居れば花火も終わる頃、フィナーレ直前、ドンドンと先程よりも大きな音を立てて打ち上がる、まるで階段を駆け上がる様な音
｢ん？階段？｣
いや、階段の音って可笑しいよ、そう思い階段の方に振り向けばそこに居たのは....
貴｢玲於、くん....｣
玲於｢風邪なんて引いてねぇじゃん｣
少しだけ怒った表情で汗をかき、セットしたであろう髪の毛が崩れている玲於君が居た
貴｢えっ、なんで..ここに、佳奈ちゃんは..｣
玲於｢俺さAが好き｣
戸惑う私の事なんて気にもせずに真っ直ぐな眼差し
貴｢えっ... ？｣
玲於君が解き放った言葉は花火の音なんかに掻き消される事なんてなく、私の耳に入る信じられない言葉。でも聞いては行けない言葉
玲於｢だから、お前が好き｣
そう言いながらジリジリと私の元に近付いてくる。
貴｢と、友達としてでしょ.. ？｣
玲於｢違う俺が言ってんのはこーゆー事だから｣
そのまま、ギシッとベットの軋む音と共にそのまま額に唇が落とされた。
玲於｢もう避けたりなんてさせねぇから。｣
きっと真っ赤になっているであろう私を強く、それでいて優しく抱きしめる
どうしよう、心臓が飛び出る位に痛い。鼓動が収まらない
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なつみ(プロフ) - 続編が見たくなるほど感動しました！いい作品ありがとうございました！！ (2018年12月5日 20時) (
レス) id: ecc44db2d1 (このIDを非表示/違反報告)
mnyny1(プロフ) - 続編書いてほしいくらい大好きなお話です！！！ (2018年12月5日 1時) (レス) id: 33af31bf18 (このIDを非表示/違反報告)
心音(プロフ) - あ〜！このお話すっっっごい！大好きでした！！ 最後の結末が感動でした！(T ^ T) つぎの新作も楽しみにしてます！ (2018年12月5日 0時) (レス) id: f04cf3a636 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - とっても素敵なお話でした。大好きです！ (2018年12月4日 23時) (レス) id: d78e2db400 (このIDを非表示/違反報告)
ますみさん(プロフ) - 皆さんありがとうございます；；一つ一つ大事にコメント読ませて頂いてます！！完結できたのも皆様おかげです。ほんとにありがとうございます。 (2018年12月4日 22時) (レス) id: ae066e6e2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ますみさん | 作成日時：2018年10月9日 22時
