泡沫の恋を君と2【佐野玲於】

将来の話 ページ19

玲於side







あのままバス停で話すのも変だから俺らが小さい頃よく遊んでいた公園に移動する






玲於｢話って？｣








周りはすっかりオレンジ色に染まって夕日が落ち始めている頃、二人で公園のベンチに並んで座る









佳奈｢私さ、夏休み終わった次の週位に東京に行く事になった｣







玲於｢え、は？何、転校？ってこと？｣







佳奈｢ううん、違うよ、美容師になりたいからさ、少しだけ知り合いのお店で色々お世話になる事になって｣







美容師、佳奈の小さい頃からの夢でよく昔髪の毛切る遊びとかしてたわ







玲於｢佳奈の小さい頃からの夢だもんな、でも普通夏休みに修行？とか行く事ね？｣








じゃないと授業とかやばいだろうし、つーか佳奈は夢に向かっ頑張ってる訳か、俺もそろそろ考えねぇとなあ







佳奈｢私だけじゃなくて他の子達も育てるから仕方なく夏休み終わりなんだって、学校にもちゃんと説明してあるから｣







玲於｢そっか、頑張れよ、どんだけ帰ってこねーの？｣







佳奈｢短くて1ヶ月、長くて3ヶ月かな、安心して学校ではちゃんと補習もするから卒業はできます｣








夏休みが終わったらいちごちゃんが俺の前から居なくなって、その次に幼馴染も俺の前から少しだけ姿を消す







何、俺と仲良くなると俺から離れる呪いみたいなのあんの？







玲於｢なら帰って来たら前髪切って貰おうかな〜、失敗したら殴るけど｣








佳奈｢今からでも切ってあげようか？｣








玲於｢マジでやめて、本当オン眉とか成ったら泣くから｣







佳奈とはほんとにもう家族みたいな存在だから居なくなんのはなんか寂しいわけよ








つーか、夏休みが終わったらいちごちゃんとも会えなくなるのか、毎日当たり前の様に会ってるから忘れてた







玲於｢東京ならいちごちゃんともすぐ会えるんじゃない｣






いちごちゃんの住んでる所東京ら辺って言ってたし







佳奈｢そうなんだ.. 、玲於はホントにAちゃんが大好きなんだね｣







玲於｢なんでそーなんの、佳奈だって夏休み終わっても会いたいって思うっしょ｣







いちごちゃんと佳奈仲良いし、つか何で皆いちごちゃんの事好きなの？って聞いてくんの








そしたら佳奈すげー、一瞬だけ悲しそうな顔して、うんそうだねって頷く







佳奈｢でも私は玲於が好き 。｣






少しの沈黙の後に佳奈が口を開いてそう言った








玲於｢え..？ ｣

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