泡沫の恋を君と2【佐野玲於】

モヤモヤ ページ16

貴｢うーーーん、｣








やっぱり夢見たいに幸せな時間ってすぐに終わっちゃうもので、直ぐにお別れの時間が来た








おばあちゃん家に着くと繋がれた左手が離れて、左手が寂しく感じる







玲於｢なんでそんな捨てられた犬みたいな顔してんの｣






貴｢してないよ、ただなんか寂しくなってきたってゆーか..｣







だって今日バイバイしたら玲於くんと楽しく過ごせる日がまた一日減っちゃうんだよ？ずっと今日が終わらなければいいのに








玲於｢ふは、何？俺と離れたくないってやつ？｣








貴｢ナルシスト。｣








玲於｢俺はいちごちゃんと話せなくなるの寂しいけど〜｣







しくしく泣き真似ポーズ、冗談って分かっていてもドキドキしてしまう







貴｢玲於くん泣き真似下手くそ！｣








玲於｢うるせーわ、まあ明日も沢山話せばいーって、明日も絶対会いに来るから｣








貴｢ほんと？約束だよ。それじゃあまた明日、おやすみなさい｣








玲於｢俺が約束破った事ある？無いっしょ、まぁ、また明日お休み｣








そう言って私に背を向ける玲於くん、夏なの少しだけ寒い左手を玲於くんの背中に向けて振る







玲於くんの手あったかくて、少し分厚くて、優しく握ってくれたなぁ。もう少しだけ手を繋いでいたかった、そんなこと思いながら左手を見つめる









貴｢一番の、友達かぁ..｣








普通なら言われて嬉しい言葉なのに、なのに私は..
嬉しいって思えない、いやだなぁ。こんな自分に嫌気がさす








だって一番の友達ってことは、恋人にも好きな人にもなれないってことだよね、彼女に成りたいなんて高望みしないって決めたのに、友達って言われると欲とかそーゆーものが頭に浮かんでしまう









貴｢うー、モヤモヤする。｣








今まで誰かを好きになったことなんて無かったから今みたいにドキドキしたりモヤモヤする時どうしたらいいのか分からない








それに玲於くん優しくしてくれるから私勘違いしちゃいそうになるんだよ、もしかして？って、でも玲於くんは私の事一番の友達って思ってくれてる







友達と恋人は 全然違う。もし私が好きって言ったら玲於くんはどんな反応するのかな









私がもっと可愛かったら良かったのかな 。









貴｢寝よう..｣









モヤモヤしたり、嫌なことがあったら寝るのが一番って私の中で決まってるの、だからベットにダイブしてギュッて目を瞑る

男の子→←ナンバーワン

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す