ぼくらの空 (ページ9)

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STORY8 ページ9

♔じんぐうじside

岸くんは俺がやりたい事に気づいてなさそうだけど笑

まぁ、病院に一緒に行く事が決まったからいいんだけど。

·

今日は病院に行く日。

海人の様子を見たらさっきから溜息ばっか。

ほんとに行きたくないんだろう。

そんな嫌な顔されたら、可哀想に思うけど、

こっちだって心配してるんだから

仕方がないよね。

ほんとに可哀想に感じてきた。

いや、でも、ちゃんと知りたいし。

行くって決めたしね。

自分が揺らいでどうすんだ。

·

予定通り、番組は終わり、

海人に声をかけようとしたら、

海「ね、やっぱ行きたくない。怖い」

もう、既に泣きそうになってる。

『大丈夫。俺がついてるから。』

海「…うん」

海人はしぶしぶ行くことになった。

『あっ、今日ね、俺の車で行くから』

海「なんか…ごめんね？」

わざわざ、そのために車で来たことに悪く思ってるんだろう。

そんなの謝らなくていいのに。

『ううん。全然』

海「そっか」

海人を助手席に乗せ、エンジンをかける。

『病院着くまで寝といていいよ？』

俺は疲れてるだろうと思い声をかけた。

海「ううん。大丈夫」

運転中、海人を横目で見ると、

いつもスマホを触っているのに、

俯き、手が震えている。

やっぱり、怖いんだろう。

たまたま、赤信号に変わり、

止まった車では沈黙が流れる。

俺は手の震えてる海人の手を上から握った。

海「え？どうかした？」

っと少しびっくりしてる。

『大丈夫。俺がいるから。みんなもいるから。』

俺だけではなく、メンバーもいるんだから。

みんな海人の味方なんだから。

頼ったって良いんだ。

海「うん。そだね…ありがとう」

そう言って海人は深い眠りに落ちた。