🧸 ページ10
s. 07/22 20:02
早いもので気が付くと、建物の外は薄暗くなっていた。
撮影も終盤に入り、初めましてのスタッフ
ともすっかり打ち解けた。
『引きで撮りまーす！』
監督の声に、背中を壁にゆったり預けて
ポケットに手を突っ込んだ。
数ヶ月前から監督らとオンラインで
ミーティングを重ねていたから
小山が「撮影楽しみにしてた。」
と言ってくれたのが嬉しかった。
「どのくらい前に行けばいいんだろ」
「結構行っていいんじゃない？」
小山と細かい立ち位置を話しながら
口数が少ない増田が気になって振り向くと
ぐったり壁に寄りかかっている。
やっぱり体調悪いんだなって思った。
「……大丈夫？ ちょっと休んできたら？」
「……ぁぁ、大丈夫。」
すぐに目が逸らされたが、瞳が潤んでいるのに気づいた。
『モニターチェック入りまーす』
トレンチコートを衣装さんに預けて
3人でパソコンを覗き込む。
「……もっかいさっきんとこ……、」
『ここですね、お待ちください。』
ひと通り確認し終えると、個人カットのリップ撮影に入った。
『次小山さんお願いしまーす』
一曲通しでのリップ撮りが終わると
ずっと後ろにいた小山と入れ替わる。
もう外は真っ暗でスタッフの腕に巻いてある小さい時計に目を移すと23時を回った頃だった。
『次の全員でのカットがラストになりまーす。』
『その前にすみません、増田さんだけもう一度おねがいします。』
カメラマンの後ろに立って待機していたら、スタンドカメラ越しに見える増田が少し辛そうなのが見えて、隣にいる小山と目を合わせた。
「……まっすー、しんどそうだよね。」
さっきも前屈みになって腰を押さえていたり、頭を押さえたりしているのを目にした。
「うん……、大丈夫かなぁ。」
無理してまさか倒れてしまわないか
結構心配している。
-3-
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 170人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あいか(プロフ) - 萌さん» そうなんですね(⊙⊙)!!それは仕方ないです笑 ほんとに私の癖とピッタリすぎて大好きなので、これからも無理のない範囲内で更新続けていただけたら嬉しすぎます♡新作楽しみにしてます!!! (1月6日 22時) (
レス) id: 88c0ee4c26 (このIDを非表示/違反報告)
萌(プロフ) - あいかさん» マネージャーのお話の詳細、自分で書いておいてキモぎて消してしまいました、、ごめんなさい🙏💦 (1月3日 22時) (レス) id: 1e3e22995e (このIDを非表示/違反報告)
萌(プロフ) - あいかさん» 10週！？😭💓とんでもなく嬉しくてびっくりして何回もあいかさんのコメント読んでしまいました、、私の文章を10週してドンピシャだとファンだと言ってくれる方がいることに本当に驚いてます😭 新作書きます!!!次もお楽しみにしてください💞 (1月3日 22時) (レス) id: 1e3e22995e (このIDを非表示/違反報告)
あいか(プロフ) - 今までの物語、度々読み返して多分10週ぐらいしてるぐらいファンです！！新しい話更新されていてとても嬉しく思います😭萌さんの作風ドンピシャに好きです！これからも楽しみにしています！あと、増田くんのマネージャーの話のやつの詳細ってどこから見れますか?? (12月17日 18時) (レス) id: 88c0ee4c26 (このIDを非表示/違反報告)
萌(プロフ) - きな粉さん» コメント通知がきててドキドキしながら開いたらめちゃくちゃ嬉しいコメント届いてて嬉しいです💓私の書く黄色さんがきな粉さんの癖に刺さってるの嬉しくてもっと書きたくなりました😽これからの更新も楽しみに待っててください💖 (12月2日 0時) (レス) id: 1e3e22995e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：萌 | 作成日時：2022年4月5日 23時
