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『あのね、』
紫「ん？」
『もう仕事以外で紫耀と会うのやめたいの』
紫「.......」
紫耀は表情ひとつ変えず椅子から立ち
わたしの両手を握って
紫「ちょっとでも楽しかった？」
『え？』
紫「廉じゃなくて俺といて楽しかった？」
『楽しかったよ』
紫「ちょっとでも好きになってくれた？」
紫耀といると安心できて
愛をたくさんくれて
楽しかった
けど、
紫「ん、ごめん忘れて」
紫耀、ごめんね
そんな顔させてるのも
そんなこと言わせたのも
全部わたしの所為だ
紫「出会った頃に戻るだけだし、なんならもっと仲良くなれそう」
'' 友達がまたひとり増えた ''
見たことないくらいの笑顔でそう言う
『紫耀、』
紫「ん？」
『ありがとう』
紫『うん、友達としてこれからもよろしくね』
差し出された手と握手をすると
さっきよりも紫耀の手が冷たく感じた
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作者名：れ も ち ょ | 作成日時：2017年2月19日 2時
