空に住む～恋～ (ページ31)

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七瀬side ページ31

七瀬
「あ、登坂さん？」

臣
「あぁ。なに。」

臣の冷たい視線が七瀬に向く。

七瀬
「相変わらずですね＾＾ライブ楽しみにしてますから♪」

臣
「勝手にしとけ。」

七瀬
「お話しできてうれしいです＾＾」

臣
「お前、お前の目的って何。金か？」

七瀬
「何を言ってるんですか？笑
冗談が過ぎますよ＾＾」

臣
「…」

七瀬
「私の目的は皆さんと同じですよ。
世界中のみんなに歌を届けたい。だから、そんな風に思って歌やダンスをしている方の支えになりたいと思ったんです。だから、ここに…。」

臣
「そっか。なぁ。」

七瀬
「はい？」

臣
「お前の1番大切なものって何。」

七瀬
「大切なもの…。ないですよそんなの」

臣
「あんだろ1つや2つぐらい」

七瀬
「私、複雑な家庭で育って来て親はいないんです。
祖母と祖父に育てられて厳しくしつけられてきたんです。でも、そんな祖母と祖父ももう寿命で他界して私、1人なんです。だから、今こうして皆さんにお会いできてよかった。神様が皆様に会わせてくれたのかなって思ってます。」

臣
「なんか悪かったな。そんな事情があるの知らないで聞いて。でも、お前を大切に思っているやつだっている。今はいなくてもこれから現れるかもしんない。お前が1番大切にしたいと思う人とこれから出会えればいいな。」

七瀬
「は、はい。」

臣
「じゃ、俺行くは。悪かったな色々。頑張れよ。」

七瀬
「はい！ありがとうございました。」

メンバーみんな私のことに勘付いてる？

そんな訳ないわよね。

でも、まず1番って言ってもいいほど

私を警戒していた登坂広臣に接近できて、

誤解も解けたはず。

もちろん、さっき話した事なんて作り話に決まってる。

男は自分にこんな複雑な話をしてくれて

俺のこと信頼してるのかなって思う。

所詮、そんなもんよ。

さぁ、次は今市隆二ねぇ…。

こいつもすぐ落ちないかな。