EP5 ページ5
私が今、一生懸命になって描いている絵がある。
1輪の薔薇の花の絵
私のおばあちゃんが大好きだった絵だ。
私自身どうしてこの絵を必死になって描いているか
わからない。
そして、時々描けなくなる時もあるんだ。
そんな時は気分転換に
散歩をしたり音楽を聴いたり昼寝をしたりする。
昼寝？って驚く人もいるかもしれないけど
私だって昼寝はするさ。
皆んなと同じだもの。
私の携帯電話に1通のメールが届いていた。
from 登坂広臣
ちゃんと飯食ってるか？
変わったことない？
今度飯食いに行こう！
日にちはまた連絡するから！
という内容だった。
彼は心配性なのか連絡をくれるたびに一言二言
心配の言葉をくれる。
ありがたいことなんだけどね汗
私の唯一の友達、親友。
そして、月日が経ち彼とご飯に行く日になった。
私は準備を済ませ待ち合わせ場所に移動した。
移動している間、フッと昔の事を思い出す時がある。
そう、例えばこんなとこ。
当時の私は中学2年生。
登坂広臣も中学2年生だ。
季節は夏で夏服の制服で学校を登校していた。
一人で過ごす10分休憩、移動時間、給食、体育の
ストレッチ、2人ペアの時は必ずと一人だった。
先生は
「柏木は大丈夫だろう」
と言われていていつも私は��はい��と返事をし
ずっと一人だった。
でも、困った時は皆んな私を頼り、
必要ない時はそれなりの対応をされていた。
私は勉強が好きでいつも成績は学年1位だった。
それで僻む人もいてどんどん周りから冷たい
目線で見られるようになった。
そんな中、話しかけて来てくれたのが彼だった。
学年の成績は廊下に張り出される。
それを眺めていた私の隣にスッと私と並んだ。
臣「すっげぇな…」
私は静かに彼の横側を見た。
臣「努力してんだな。」
私は話しかけてくれたことが嬉しくて会話をしたかったけどうまく言葉が出てこなかった。
臣は友達に声をかけられそのまま走り去った。
これが私達の物語の始まりだった。
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作者名：しゅり | 作成日時：2018年7月5日 0時
