Mask＿12

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壱馬side


慎が帰って壱叶が寝た後
布団から目だけ出してじっと見てくる
Aちゃん…笑


「なに？笑」

『壱馬…なんかやらかした？』

「は？笑」

『さっきの…いきなり可愛いって』

「いつも言うてるやん。笑」


わりと頻繁に言ってると思うんだけど？


『なんかいつもと違うような…』

「一緒やろ。笑」

『いや、何かが…』

「ってか何で目だけ出してるん？笑」

『理由は特にないけど？』

「あ、そうですか…笑」


考えるような、疑うような
眼差しを俺に向けて来てる…


「ふっ、可愛ええ」

『…ん〜、何か、何かわかんないけどさ』

「ん？」

『私、壱馬だけだよ？』

「へ？」

『壱馬しか見てないよ？』


突然Aに言われて
自分でも気付かないうちに取ってた行動に
今、やっと気が付いた…


『何か不安そうに見えたから』

「俺しか見てないのはわかっとるわ。笑」

『そ、なら良いけどさ〜』


"おいで？"
ってやっと顔を出して手を広げてきた
Aの腕の中に素直に入った


「嘘じゃないよ、毎日可愛ええし」

『そうは思いませんがありがとう？笑』

「何かごめん、悩ませて」

『なんなのか分かんないけど当たりだったんだ？』

「いや、大丈夫、もう」


俺、気付かないうちに
慎…相手に…牽制してたんだ…

なにやってんのやろ俺。

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