Mask＿2

95...H ページ45

北人side

「返事…ちゃんと聞かせて？」

『北ちゃん…。私…北ちゃんの事…好きだよ…でも…ごめん…私…壱馬…くん…が…好きだから…』

泣きながら一生懸命、伝えてくれた。
泣かせたいわけじゃなかったんだけどな…
泣かないでよ…俺まで泣きそうになる…。

『北ちゃん…好きになってくれてありがとう…』

泣きながら言うあなた。
俺は自分も泣いてるのを見られたくなくて
抱きしめた。

「今だけ許して…」

『うん…』

この小さな宝物をこれからも諦められないけど
ただ、笑って欲しいから
幸せになって欲しいから…
変わらずあなたが大好きな北ちゃんで居るよ。

「A大好きだよ！笑」

『私も大好きだよ！』

もしかしたら俺は壱馬と居る時にしか
見せないあなたの顔が好きだだったのかも
しれない。悔しいけど…

「ほら、帰るよ！笑」

『うん…！っ…痛っ…』

「A？」

振り返ると腕から血を流して…
座り込む彼女が目に入った。

「A！！！」

『北ちゃん…』

「何で…」

『北ちゃんのとこ行こうとしたら…自転車が来て避けたらいきなり腕が…』

って言って痛がる彼女。
慌てて周りを確認すれは既に視界に
小さく映る自転車。

「クソっ…！！！」

俺が傍に居たのに…

「病院…病院行くよ！」

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