Mask

31...H ページ31

北人side



「目離すとすぐ…」

樹「負けてますね北人さん。笑」

「お前、楽しんでんだろ？」

樹「まぁ…それなりに？笑」

「ムカつく…」



最初は壱馬が分かりやすいのに
認めないから面白さ半分。

2人見てて面白くない感情があった。
それが残りの半分。


時間にすれば短い時間だけど一緒に居て
俺も自分の気持ちに気付いちゃった組の
1人であって。
今のあの2人の状況は俺からしたら
ただただ、面白くない。
むしろムカつく状況。


慎「携帯、携帯…！」


2人の状況にまこっちゃんも気付いたらしく
慌ててカメラを向け
無音で2人を撮ってるまこっちゃん。


「なにしてんの？」

慎「俺、あの2人の雰囲気好きなんすよ」


"壱馬さんのデレ顔見れるし"

とか言うまこっちゃん。
やっぱりムカつくから邪魔して来よ。


ベランダに近付くと聞こえて来る会話。

"髪拭いただけで死なれたら困るんやけど？"

"だって幸せだもん好きな人やし"


チラッと見ると真っ赤になってる壱馬。
気持ちはわかるよ俺が壱馬の立場なら
きっと同じになってる。


けど、Aが言う好きは
ファンとしての好きなのか、
男としての好きなのか…


俺は前者であって欲しい。
前者ならいいのに。


「ねー2人で何してんのー？」

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