【カオス】ラブシュトーリーは突然に。 (ページ4)

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『急募ギターできる人』ページ4

　
　
頑張ろうとは思ったものの、今までと同じように練習したって上手くはならない。

『一体どうすれば……はっ！ねぇねぇギターの達人みたいな人いないの！？』

「はぁ？あんたの理解力が乏し過ぎて教えてもらっても教える方がどんどん自信なくなっちゃってダメだったの忘れた？」

あ………そういえばそうだった。過去3人ぐらいの心を折ってしまったんだ。私ったらなんてことを……。

『んーギターうまくて心が折れなくて高身長でイケメンで高年収な教えてくれる人いないかなぁ。』

「最後の方はあんたの願望だよね。いらないよね。ったく……向上心がないわけじゃないんだから……あっ」

『えっなに？』

「Aが言ってた人は？ほら同じマンションの。」

同じマンション？なんだっけ…ほんとに昨日の晩御飯も思い出せないからほんとに…。

「だからギター上手いひとがいるって言ってたじゃん？」

『ああ！同じ階のひとね！部屋の前通りかかったときに聞こえて上手かったなぁ～！』

そういえば結構前にそんなことを話したきがする。

「頼んでみれば？案外そういうひと教えるのも上手かもよ？」

『え！？だって話したことないよ！？それ以前にお互い顔合わせたこともないし！』

同じ階ってだけでまったく縁がない人にいきなり「ギター教えてください！」なんてどうなのだろうか。

「んーその人女性だった？」

『ちらっと部屋に入るとこお見かけしたぐらいだから分かんないけど髪長かったし女性かな～雰囲気も綺麗な感じだったよ。いかにもバンドやってます！って感じ。』

まぁそのときはほんとバイトから帰宅してフラフラしてたから当てにならないけど。

「よし、じゃあ決定。頼んできな。」

『ええ！？まじすか……』

「断られたらそれはそれで。だってAライブやりたいよね？私はあんたとやりたいよ？」

『うっ…はい…頼んできます…。』

当たり前でしょ？とにっこり微笑む友達が怖かった。

　