9.Examination。 ページ9
そうして迎えた神覚者候補選抜試験当日。
「言わんこっちゃない…。」
観客席から会場を見下ろしていると、入場したフィンが早速泣きべそをかいていた。
もう既に心配である。
「アシェル先輩の弟さん、出場するんですね。ちょっと意外です。」
「てかよくお前出場を許したなァ。」
「別に、許すも何も本人が決めたことですし、好きにすればいいと思っていますよ。そこまで俺も過保護ではありませんし。」
どの口が言ってるんだか、というワースの呟きは聞かなかったことにしよう。その隣のシュエンは苦笑いを浮かべている。
ラフレの鏡が出現し、試験会場が切り替わってもなお、鏡に映るフィンは涙を流していた。
「本当に、大丈夫、でしょうか…。」
「不安になるの早ッ！」
仕方ないじゃないか。
あのフィンが泣いているんだぞ。
でも頑張ると決めたからには口出しはしない、そう決めたはずだ。
「あれ？先輩、見ていかないんですか？」
「見たいのは山々というか、死んでも見ていたいんですが、ちょっと呼ばれていまして。」
「こんな時にかァ？」
本当に、こんな時に何故、と俺が言いたい。
「魔法局からの呼び出しなので無視できないんです。」
「魔法局？確かもうインターンは終わっていますよね？もしかして選抜試験が前倒しになったからまだ続いているんですか？」
「そんな感じですね。」
魔法局のインターンはなるべくレインに会いたくないと思い、なるべく下の方の役職かつ、レインに会わなさそうな部署で希望を出した。
魔法人材管理局局長＿＿カルド・ゲヘナ。
希望自体はツララ様が管轄する魔法研究管理局に出したのだが、何を面白がったのか、もしくはどこに適性を見出したのか。彼は俺を管轄下に置いたのだ。
正直、レインに会うことは全くなかったので結果としては良かったが。
そして今日、呼び出したのも彼である。 人遣いが荒いとも思ったが、これも社会経験の一つだろうと割り切っている。
「何かあったら呼んでください。駆け付けられるかどうかは不明ですが。」
「おうよ。」
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ほり。(プロフ) - 作者様天才すぎませんか？！とっても面白いしストーリーは涙なしではとても見られません！！これからも頑張ってください！応援してます！！ (3月31日 22時) (
レス) @page37 id: a556898cd7 (このIDを非表示/違反報告)
ありさん(プロフ) - めっちゃ面白い！！！ほんとにあなた様天才ですよこんな面白い物語書けるなんて！！！いつも楽しみにしてます！！！頑張ってください！！！！！ (3月30日 6時) (レス) @page23 id: d57e220c95 (このIDを非表示/違反報告)
ソラサン(プロフ) - スッゴい面白いんで頑張ってください!!!!こういうドロドロ系？大好きなんで！ (3月28日 23時) (レス) @page22 id: 8b4b86c7c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小坂谷 真夜 | 作成日時：2024年3月18日 22時
