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39.Family ページ39

「アシェル兄さま!こっちこっち!」
「遅れてすまない。」

そうして時は流れ、レインが学校を卒業する時が来た。

アレから、俺たち兄弟はまだ少しギクシャクしているものの、昔のような関係に戻りつつあった。

圧倒的に言葉数の足らないレインに俺が怒ることもしばしばあるものの、フィンが仲裁に入ったり、時にはマックス先輩やワースが間に入ってくれて、話し合い、そしてお互いに納得するようにしていた。

「アシェル、フィン。来ていたんだな。」
「当たり前だろう。」

ワースに会って話したりしていたおかげで少し遅れてしまったが、フィンと合流し、レインに花束を渡す。

「卒業おめでとう、兄さん。」
「ありがとう。」

レインは卒業したら一軒家を買うと宣言した。

一人で住むにはやや大き過ぎないかと指摘すれば、ゆくゆくは三人で暮らしたいと告げられた。


三人で。


その言葉が嬉しく、また、フィンも嬉しそうだったため、その話を承諾し、レインは来月から一人で一軒家に住まう事になった。それに、うさぎも飼いたい、と告げられた時は拍子抜けしたが。


「あっという間だった。」
「そうかもしれないな。二度とツラをみせるなと言ったのが昨日のことのようです。」
「……本当にすまないと思っている。」
「冗談だよ。」

二度と、二度と戻らないと思った関係。

だからこそ、今あるこの環境にすごく感謝している。

「レイン兄さま!アシェル兄さま!あっちで写真撮ろう…!」

フィンがカメラを持って、マッシュ君たちと共に桜の木の下で俺たちを呼んでいる。

それを見て、俺はレインの手を引いた。

「今行く!」

数ヶ月前は、レインの手を引くことなんてなかっただろう。

レインは困惑しつつも、どこか嬉しそうにしながら俺のあとをついてくる。


「俺、兄さんの弟でよかったよ。」
「そうか。」
「ほらお二人とも!写真撮りますよ!」


どうか。

どうかこの幸せな時間が続きますように。

フィンと二人でレインを抱き締めて、これからを願った。

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ほり。(プロフ) - 作者様天才すぎませんか?!とっても面白いしストーリーは涙なしではとても見られません!!これからも頑張ってください!応援してます!! (3月31日 22時) (レス) @page37 id: a556898cd7 (このIDを非表示/違反報告)
ありさん(プロフ) - めっちゃ面白い!!!ほんとにあなた様天才ですよこんな面白い物語書けるなんて!!!いつも楽しみにしてます!!!頑張ってください!!!!! (3月30日 6時) (レス) @page23 id: d57e220c95 (このIDを非表示/違反報告)
ソラサン(プロフ) - スッゴい面白いんで頑張ってください!!!!こういうドロドロ系?大好きなんで! (3月28日 23時) (レス) @page22 id: 8b4b86c7c1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:小坂谷 真夜 | 作成日時:2024年3月18日 22時

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