34.Confession ページ34
「お前ら、こっちは気にするな。」
「アシェルの相手は私たちがしよう。」
「ふん、レイン・エイムズにライオ・グランツか。手負いの状態でどう俺と戦うつもりだ？魔力もほぼカラではないか。」
それでも。
俺は、立ち向かわなくてはならない。
フィンを、
アシェルを、
兄として助けなければ、向き合わなければならない。
その一心で再び杖を構える。
「兄として、俺はお前を救う義務がある。」
「救う？笑えるな。アシェルは既に死んでいるんだぞ？」
死。
分かっている。
こんな惨状だ。
オーターさんも戻って来ていない。
分かっていたはずだ。
アシェルは、死んだ。
俺たちのために、死んだ。
誰よりも、人一倍背負い込んで。
「アシェルの遺体を好き勝手しやがって、冒涜に値する。」
だからこそ、許してはいけない。
許すものか。
「1度は死にかけた身を俺の、いや、お父様のおかげで体を保てているんだぞ？感謝すべきでは無いのかそこは！」
「虫唾が走るッ！」
圧倒的不利な状況でも、立ち向かわなくてはならない。
アシェルの仕掛ける攻撃が俺たちを容赦なく襲うが、ライオさんと二人で応戦する。
限界だった。
本音を言えば、立ち止まってしまいたかった。
でも、それ以上に俺は弟を助けなければならない。
「小賢しい、諦めればいいものの。」
「諦めてなるものかッ！」
「スキアサモンズッ！ニュ、ク、ス…？」
もうここまでだろうか。
そう思った時にアシェルの手が止まり、杖が本来の姿に戻りきらずに終わる。
一体、何が起こった？
「死んだ分際でまだ抵抗するつもりかッ！アシェル・エイムズ！」
アシェルの手が震え、右の瞳から一筋の涙が零れ落ちる。
死んだはずのアシェルが、最期の意地を見せているんだ。
「れ、いん、殺し、てほし、黙れッ！クソッ！」
「任せろ、アシェル。」
これがきっと、俺がアシェルにしてやれる最後のことだろう。
杖を握る手が震える。
それでも。
すまない、
すまないアシェル。
何もしてやれない、愚かな兄を許さないでくれ。
「パルチザンッ！」
「おのれぇええええええええ！」
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ほり。(プロフ) - 作者様天才すぎませんか？！とっても面白いしストーリーは涙なしではとても見られません！！これからも頑張ってください！応援してます！！ (3月31日 22時) (
レス) @page37 id: a556898cd7 (このIDを非表示/違反報告)
ありさん(プロフ) - めっちゃ面白い！！！ほんとにあなた様天才ですよこんな面白い物語書けるなんて！！！いつも楽しみにしてます！！！頑張ってください！！！！！ (3月30日 6時) (レス) @page23 id: d57e220c95 (このIDを非表示/違反報告)
ソラサン(プロフ) - スッゴい面白いんで頑張ってください!!!!こういうドロドロ系？大好きなんで！ (3月28日 23時) (レス) @page22 id: 8b4b86c7c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小坂谷 真夜 | 作成日時：2024年3月18日 22時
