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Taehyung ページ8

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俺が大事に大事に守ってきたもの。


誰の目にも触れさせたくないくらい
大切な宝物だったのに


それを簡単に弄んだジホも
Aの両隣を当然のように陣取っていた
ジミニもジニヒョンも

本当はどちらも嫌いだった。
許せなかった。


だけど、目の前にいるジョングクは

もっと嫌いだ。


ジョングクを見ていると
俺の中で警告音がなる。


この男は危険だと。



A、そんな優しい顔をそいつに
向けないで───。




撮影は順調に進んでいく。


家ではろくに口もきいてくれないAと
恋人同士の役を演じるなんて
最初はどうなるかと思ったけれど


結果として俺もAもきちんとやり遂げた。


まぁ、Aの方は顔が映らないから
表情管理をする必要がないというのも
あったけれど。


俺の手がAの身体や頬や髪に触れる度に
周りには分からない程度に
Aは緊張していた。


身体を強ばらせているのが分かった。


それすら自分に都合の良いように解釈してしまうのは
先日、俺が家を出ていくと言った時
目に見えてAが動揺したからだ。


Aの中に
俺の存在がまだ残っている。


それだけでほっとする。安堵できる。


なのに撮影が終わったAは
俺の方など一切見向きもせず
ジョングクとずっと話し込んでいて。


ムカついて、二人の傍に近付けば
突然、Aが俺の方を見た。


そして



「チョンジョングクくん。
私が今付き合ってる人なの」



俺の目を見据えたまま
隣にいたジョングクに腕を絡めるから



「あ、Aさんとお付き合いさせて頂いているチョンジョングクです」



慌てて俺に挨拶をするジョングク。



「結婚を前提に真面目に付き合ってるから」



え───?



ジョングクがAの顔を見るのと
自分の心臓に、刺し貫かれたような痛みが走ったのは
ほぼ同時だった。



なに、それ。


それって今言うことかよ。



「だから、テテ。
あなたが出て行っても
私は大丈夫だから。

これからあなたはあなたの為だけに
自分の道を生きて」



何だよ、それ。



幼い頃、まだ俺達が自分達の運命を何も知らず
結婚の約束をしていた頃

俺に甘える時の呼び方。


今になって、どうしてその呼び方で?


そしてまるで永遠の別れのようなAの言葉。



家を出ていくと言った時の
Aの動揺は偽りだった?



やっぱりAは俺のことを
ずっと疎ましがっていた?



「分かった」



それ以外の言葉が見つからなかった。

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jkvjirmhs(プロフ) - そうなのですね!ゆっくりで大丈夫です🥰楽しみにしています! (2022年4月4日 18時) (レス) id: 201e14c658 (このIDを非表示/違反報告)
雨音(プロフ) - jkvjirmhsさん» 嬉しいコメントありがとうございます。そんな風に言って頂けて感謝です。最近時間が取れずに更新出来ずに本当に申し訳ありません。時はかかると思いますが必ず終わらせる予定ではありますので気長に待って頂けたら嬉しいです(涙) (2022年4月4日 12時) (レス) id: b76ef0bfee (このIDを非表示/違反報告)
jkvjirmhs(プロフ) - はじめまして!とても面白くてつい一気に最後まで読み進めてしまいました、こちらの更新は予定されておりますか、? (2022年3月31日 16時) (レス) @page40 id: 201e14c658 (このIDを非表示/違反報告)
雨音(プロフ) - kimkana618さん» 温かいお言葉有難うございます!そう言っていただけてほっとしています。なかなか更新できず申し訳ありません。最後まで楽しんで下さったらとても嬉しいです((^^)) (2021年9月17日 17時) (レス) id: d11e495b89 (このIDを非表示/違反報告)
kimkana618(プロフ) - はじめまして。とても面白くて、いっきに読んでしまいました^ ^続きを楽しみにしてします! (2021年9月9日 13時) (レス) id: 6421b72e6e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:amane | 作成日時:2021年6月14日 13時

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