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眠っている俺にキスしたくせに。
俺に嫌われることが怖くてジホの要求に屈したくせに。

俺に想いを悟られることが怖くて
俺から遠ざかったくせに。


何もかもなかったことにするなんて許さない。

俺の気持ちを無視するなんて許さない。



「Aは俺を好き?」



Aの華奢な身体を組み敷いたまま
訊ねれば



「そんな気持ち、ないからっ」



俺から視線を逸らして叫ぶA。



「俺は好きだよ。すっげー好き。頭がおかしくなりそうなくらい、好き」



とっくに狂ってるのかもしれないけど。



「やめて....テヒョン」

「俺が家を出ていくって言ったら
ショックだったくせに」

「ち、違うっ」

「俺、Aと地獄に堕ちるなら
全然怖くないよ」

「テヒョン....ねぇ、こんなの、
間違ってる.... 」


「正しいか間違っているかなんて
問題じゃない。
俺とAが同じ気持ちならそれだけでいいよ。
他には何も要らない」



一番欲しかったものが手に入るなら
それ以外のもの全て引き換えにしてもいい。


俺達のことを誰も許してくれないなら
それでも構わない。


Aさえ俺を受け入れてくれるなら
どんな地獄でも生きていけるから。



「全て捨てて
誰も知らない土地に行って
ひっそりと二人で暮らそ?」

「か、簡単に言わないでっ」

「だから俺をこれ以上拒まないで、A」



長い間、真っ暗な闇の中で
崖の淵を歩いているようだった。


堕ちてはいけないと
真実を口にしてはいけないと思いながら
愛する女の傍で生きてきた。


触れたくて
抱きしめたくて
抱きたかったのに、ずっと。


Aを手にして罰を受けるのなら
本望だ。


Aを失う以上の苦しみなんてないから。
Aがいない世界は絶望しかないから。


何を言えば、この気持ちが伝わるんだろう。
理解して貰えるんだろう。


好きじゃ足りない。
愛してるじゃ足りない。


どうやったら伝わるの?
この狂おしいほどAを想う気持ちを。



「テヒョンっ、ねぇ、なにか誤解してるっ」



そんな言葉聞きたくない。
すぐ嘘を吐くAの言葉なんか。


だから。



「A、キスしていい?」

「良いわけなっ────んっ」



温かくて柔らかな感触を唇に感じるだけで
痺れるような甘い痛みが
下半身を重くしていくから


幸せと緊張で震える身体を誤魔化すように
Aの唇に何度も自分の唇を押し当てた。

Jungkook→←3



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jkvjirmhs(プロフ) - そうなのですね!ゆっくりで大丈夫です🥰楽しみにしています! (2022年4月4日 18時) (レス) id: 201e14c658 (このIDを非表示/違反報告)
雨音(プロフ) - jkvjirmhsさん» 嬉しいコメントありがとうございます。そんな風に言って頂けて感謝です。最近時間が取れずに更新出来ずに本当に申し訳ありません。時はかかると思いますが必ず終わらせる予定ではありますので気長に待って頂けたら嬉しいです(涙) (2022年4月4日 12時) (レス) id: b76ef0bfee (このIDを非表示/違反報告)
jkvjirmhs(プロフ) - はじめまして!とても面白くてつい一気に最後まで読み進めてしまいました、こちらの更新は予定されておりますか、? (2022年3月31日 16時) (レス) @page40 id: 201e14c658 (このIDを非表示/違反報告)
雨音(プロフ) - kimkana618さん» 温かいお言葉有難うございます!そう言っていただけてほっとしています。なかなか更新できず申し訳ありません。最後まで楽しんで下さったらとても嬉しいです((^^)) (2021年9月17日 17時) (レス) id: d11e495b89 (このIDを非表示/違反報告)
kimkana618(プロフ) - はじめまして。とても面白くて、いっきに読んでしまいました^ ^続きを楽しみにしてします! (2021年9月9日 13時) (レス) id: 6421b72e6e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:amane | 作成日時:2021年6月14日 13時

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