House of cards 2 (ページ25)

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危険すぎる JM ページ25

Jimin side

「なぁ、A
そろそろここの仕事は
辞めた方がいい気がする」

「でも今辞めたら生きていけません。
行く場所もないんです」

「でもここはやっぱり危険すぎる」

最初は何の躊躇もなく利用しようと思ってた
ただの店の女の子。

想定外の若さには驚いたのもあるけれど

肝が据わっていながら
どこか危なっかしいAのことを

自分で思うより
はるかに気にかけている俺。

「警察に言いますか？」

「１６歳ってことを？
そうじゃない。クレセント自体がヤバイんだって。分かるだろ？」

「でもここで私が今辞めたら
ジミンさんは他の女の子の協力者をまた探しますよね？
そんなの嫌です。
この間は私を利用するって言ってくれたじゃないですか」

「そうだけど...」

確かにこの賢くて、気の回るAを
利用したい気持ちは勿論あるけれど

Aのことがどうしても心配だった。

まだこんなにも若く
汚れてない女の子を
夜の世界の危険に晒すなんて
大人の自分が本当にしてもいいのか。

「きっと私、当事者になるような気がするんです」

Aがそう言って
俺の耳元に口を寄せた。

「そのまま平静を装って聞いてください。
一番手前のボックス席に、店の黒服の男の人がいますよね。
あの人多分私の監視役なんだと思います。
いつも傍にいるので」

「まじかよ...」

「入店する際に実年齢と男性経験の有無を訊かれました。
枕営業の禁止や売上げが上位５位になるまで恋人を作るのも禁止というのは
全て契約書が交わされています。
破れば破格の違約金が発生するとも」

分かるでしょ？
と言いたげに俺の目を見るA。

水揚げ商売。

何も知らないうぶな
けれど家出同然の訳有りな少女達に
美味い汁を散々吸わせた後に

断りにくい時期を狙って
水揚げさせる。

「奥の部屋がオークション会場だと思うんです。
部屋の規模の割りに結構な人数が入っていく日があるし
需要に対して供給出来る人員はそうはいないのでオークションが打倒かと」

「お前そこまで...」

「ジミンさんの話と店の感じからの
勘ですけど」

でも確かにAの予想通りの気がする。

１９歳以下を雇うだけでも
充分法律に触れているのだが

それに売買まで行われているとなれば
完全にガサ入れ案件だ。

ただ問題は
その客層だった。