検索窓
今日:10 hit、昨日:0 hit、合計:8,172 hit

7羽 ページ7

「何考えてるんだ?」

「なんでもない。ねえ、そろそろお腹空かない?」

「言われてみればもうそろそろそんな時間だな。缶詰食うか…使えそうな食器は」

「あるわ。拭けば問題ないんじゃない?」

「Aはそういうとこは妙に逞しいよな」

「そう?特に意識してはないけれど」

使っていないハンカチを鞄から出し、使っても平気そうな食器を磨く。缶詰なのであまり味に期待はしていなかったので項垂れることもなく、無言で中身をたいらげた。食料があるだけでもかなり違うのでわがままを言っているわけにはいかないのだ。

「無理、眠い…」

「無駄なエネルギーを消費するくらいなら寝てた方がいいだろ」

「そうね、じゃおやすみ」

「ああ」

赤く燃える暖炉の近くで丸くなり、シュウのジャケットをかけて横になる。意識が朦朧とした頃、後ろに暖かい温もりを感じながら目を閉じた。
その日は夢を見ることなくぐっすりと寝ることができた。

「ちょっと起きてくださいよ!!」

「うわあ、ここで一夜過ごしたのか?お疲れ様…」

騒がしい二人組、もといバーボンとスコッチが心底同情した顔でそこに立っていた。シュウは端でしれっとタバコをふかしている。
スコッチがロゼはこれ、と少し大きな鞄を差し出す。ベルモットが持たせてくれたようで、私は早速着替えることした。こんな趣味の悪い服はいつまでも着ていたくない。

8羽→←6羽



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (26 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
46人がお気に入り
設定タグ:名探偵コナン , 赤井秀一 , 安室透   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:真城瑠雨 | 作成日時:2018年7月1日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。