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『Hi guys！！』
スタッフさんから聞いた彼らの楽屋の扉を勢いよく開け放つ。少々勢いが強すぎたかもしれないが､こちらとてさっきのパフォーマンスでテンションが爆上がりしているのだ。そこはご愛嬌ということにしよう。
室内にいた彼らは、いきなり正体不明の女が現れたことに困惑しフリーズしている。
当たり前だ。いくらなんでも急すぎだ。
そんなことを考えながらあたりを見回し､私はお目当ての人物を探し当てた。
『まこちゃんっ！！』
慎「え…は､ちょっ…！」
彼の元へ一直線に向かい､そのまま彼の胸へダイブし､彼もまた大いに戸惑いながら私を受け止めてくれたのだった。
慎「………A？」
『久しぶりまこちゃん！私のこと覚えててくれたの？』
慎「いや忘れるかよ」
まこちゃんだ､そのままだ。
2年前よりちょっと大人っぽくなって､逞しくなってもいるけれど。
『デビューおめでとう！パフォーマンスもカッコよかった』
慎「…ん､サンキュ。見てたの？」
『もちろん。約束してたもん』
覚えてたの、と
目を丸くしながら私を見た彼は心底嬉しそうに笑った。
…こんな彼は結構レアかもしれない。
健「…え､誰あの子。可愛いんだけど」
岩「まこっちゃんの彼女とか…？」
陣「そんなん聞いとらんで」
彼と会話をしていると､背後のざわめきが耳に入ってきた。
そうだ､いきなり突撃しに来たのは良いけれど､まだ挨拶すらしていないんだった。
私は乗っかっていた彼の膝の上から降り､後ろを振り返った。
『突然お邪魔してごめんなさい､早川Aと申します』
慎「俺の幼馴染です､彼女じゃないっす」
陸「え､そうなの？！」
果たしてその驚きは私たちが幼馴染だということにに対してなのか､それとも彼女じゃないということに対してなのか。
…まこちゃんが彼氏とか､なんか想像できないな。
慎「コイツが彼女とか想像できないんでやめてください」
『あ､今同じこと思ってた』
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作者名：胡桃 | 作成日時：2023年3月12日 8時
