十四話 ページ16
A視点
そこで審神者は一つ咳払いをして、キリッとして口を開く。
「じゃあ、早速質問を。
…………お前が居た本丸は、どんな所だった?どんな扱いを受けていた?」
早速この質問か。いやまぁ悪い訳じゃないけど頭使うの嫌だな…………
えー…………俺の家の事情をぼかして伝えれば良い訳だから…………
『そうだな…………他の所は知らないから何とも言えないが、余り良い所では無かったのだろう。
食事は食べれたものでは無かったし、何か異物を入れられた時もあった。
何時も殴られていたし、部屋に連れ込まれて寝られない時も有った』
拒否しても聞き入れて貰える様な相手では無かったからなぁ、と乾いた笑いと共に云う。
慣れてたから気付かなかったけど改めて考えると俺の家酷いな。
母親の作る料理はもうあれただのダークマターだし…………お陰で自炊がクソ上手くなったが。
あと、兄貴が料理の中に大量に酢とか辛子とか入れた時も有ったな。やり返したけど。
それに、殴り殴られはもう日常だし…………
ゲームを徹夜で一緒にやるのも、眠いから嫌だって言ってんのに強行されたからな。俺も兄貴にしたけど。
…………俺もあんまり人のこと言えねぇじゃん…………
ま、印象下げても良いか。兄貴だし。相手は赤の他人だし。
俺がそんな風に如何でも良い事を考えていると、信じられない様なものを見る目で俺を見て来る審神者と大包平と平野。
何?いや確かにちょっと過激な家庭事情かも知れないけど虐待とかはされてないよ??
て云うかお前ら普段切り合いとかしてるだろ?もっと過激だろ?何でそんな目で俺を見るの??
疑問符が頭の中に幾つも浮かぶ俺は置きざりだ。
悔しそうと云うか、辛そうと云うか、そんな感じの表情を浮かべた審神者が唇を噛みしめながら俺に謝る。
「…………すまない…………!」
『何故謝る?お前は何もしていないだろう』
「鶯丸、お前…………」
『何故だ?大包平、何故そんなにも辛そうな顔をするんだ?』
マジで意味が分からなかったのでそう聞いてみれば、更に辛そうな顔をして俺を抱きしめた。
…………アッちょっ痛い痛い!力強いって!!
俺が痛がっている間に審神者がなんか『この本丸で鶯丸を保護したいうんぬんかんぬん』とか言ってくれたので頷いておいた。他に行く場所無いし。
大包平が俺を離した後、審神者が自己紹介してくれた。
審神者名『百舌』と云うらしい。
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リオン♛ - 四十話の仕組み凄いですね❗ (2022年7月28日 9時) (レス) @page43 id: b70e4d72d6 (このIDを非表示/違反報告)
梨の子(プロフ) - 今更ですけど青くして調べるって押したら出てきましたよ!! (2021年7月23日 10時) (レス) id: 52f349caa9 (このIDを非表示/違反報告)
豆腐教信者(サブ垢)(プロフ) - 彼岸花さん» あれ?なんででしょう……? (2018年10月24日 16時) (レス) id: 787e58ff6d (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - 四十話の文字を選択で青くしても見れませんでした… (2018年10月24日 3時) (レス) id: da7e05a086 (このIDを非表示/違反報告)
豆腐教信者(サブ垢)(プロフ) - 阿国さん» いえいえ、こちらこそこの作品をご愛読下さり有難う御座います! (2018年10月11日 19時) (レス) id: 787e58ff6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:豆腐教信者 | 作者ホームページ:
作成日時:2018年9月15日 19時