【文スト】転生以下略したら太宰治の姉でした。

悩みが六つ ページ8

A視点




疑惑に満ちたじとーっとした弟の視線を受けて、苦笑しながら頭を撫でつつ云う。




『姉さんがユニィクな弟のお陰で退屈した事が無いのは本当だけどね………

治はそんなにもこの世界で退屈してるというならば、その解消方法は知ってる。』



「どんなの？」



『友達、だよ。お前の人生を良くも悪くも変えてくれるのは友人だ。』



「友達？そんなのが？」



『そうそう。』



「本当に？」



『姉さんは嘘なんか吐かないよ。』




そう言ってにっこり笑う。まるで未来を知っているかのように。

まぁ実際原作知識で未来知ってるんですけどね！！




弟は「ふぅん………」と呟いて、それから頭を撫でる私の手にぐりぐりと頭を寄せる。

納得したというよりは信じてないけど追及は取り敢えず今はいいやと思ったようだ。




取り敢えず騒ぐのを止めた弟を見て、森さんは溜息を吐いて言った。




「そもそもだね、太宰君。君とA君は私が先代より首領の座を継いだ時にその場にいた大事な人間。

つまり遺言の証言者なのだよ。そう簡単に死なれては困る。」




私はスン………と真顔に戻る。

いや今ので思い出したけどそういや私ってばもう既にガッツリ原作に巻き込まれてたな………




いや原作に巻き込まれるのってストレス的にキツ過ぎだろ………

遺言の証言者とか先代殺しを知る三人人の内一人とか荷が重すぎる………

しかも私も頭が良くなったとはいえ、頭良い人間に挟まれてるのも元の性格からしてキツすぎる………もうやだ………

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