【文スト】転生以下略したら太宰治の姉でした。

悩みが二十三 ページ25

A視点




現在位置：ゲーセンなう。




と、無意味に心の中でツブヤイターに呟いてみる。なんかやらなきゃいけないような気がしたのだ。




え？蘭堂さんの話？

丸々カットだよ知りたければもう原作かアニメ見た方が早いと思うのでそっちで確認お願いします。




目の前で美少年がギャーギャー騒ぎながらピコピコとゲームをする姿は傍目に見れば微笑ましいが、正体と原作を知っている私としてはもう胃痛の種でしかない。




なので私はできるだけそっちから気を逸らすために医学書を読む。

うわ名にこの本全く面白くない………何この状況全部地獄で吐きそう………漫画か小説買おう………




そんなことを考えていれば、腹にちょっとした衝撃が走る。倒れそうになったがなんとか堪えた。




『ぐぇ』




思わず女らしからぬ声が出たがそれは今更なのでいいとして。

私は本から視線を外し、お腹にぶつかってきたものの正体を確かめる。まぁ勿論というか案の定弟だった。




「姉さん、僕勝ったよ！キスして！」



『なーに言ってくれちゃってんのかなこの子は！！しません！』



「えー？でもあの時してくれるって言ったよね！蘭堂さんのところに向かう途中で！」



『そんなの言ってな……いや言ったな……』




言うんじゃなかった……と後悔したが、時は戻らないのでしょうがない。

いやでもどうにか回避したい。弟とキスとか字面がやばいしなんか嫌。うぉぉ唸れ私の灰色の脳細胞！！

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