勘違いが一つ ページ3
A視点
ベンチに一見キリッとした顔で座っている私は、家無し職無し一文無しの三拍子揃ったダメ人間である。全く笑えない。
見た目だけなら優秀な女の勤め人みたいなのに。現実って厳しいね！
何故か初めから持ってた道具は金時計と杖とビジネスバッグ。何で肝心の金が無いんだ。
今まで混乱するばっかりで余裕とか無かったけど、何時かこれ換金しよう。
そしてそんな私が何をしているのかといえば、兎に角暇な為に緑谷君との出会いを思い出していた。
ぽかぽかとした陽が私を照らしていたあの日、その少し前に転生した私はちょこんとベンチに腰掛けていた。
あの頃から徐々にこれが夢とかじゃなく現実で、もうどうにもならないんだなーと諦め始めていた頃だと思う。
そんな私の隣に、その日は人が座って居た。
学ランを着た緑谷出久である。
私はバリバリに緊張していた。だって隣に緑谷出久が居たもん。ヒロアカの主人公が居たもん。
そして同時に『アッここヒロアカの世界なんですね判ります』と悟。
私が植物操れるのとか不眠不休で動けるのとかは私の個性だったんだなーとすっと腑に落ちた。主人公すごい。
因みに、あっちも顔を真っ赤にしてバリバリ緊張していた。
そうだよね緑谷君女性に免疫無い描写とか原作でもあったもんね！
……いやじゃあ何でそこに座ってるの？
とか心の中で混乱していればふと思う。
ジャンプの主人公と近くで喋れる。こんな機会もう二度と無いだろう。
じゃあ、ここでちょっとぐらい緑谷君と喋っても良いんじゃね？と。
そう考えたコンマ数秒後、私は社畜時代に覚えた完璧な営業スマイルを顔に貼り付け、緑谷君に話しかけた。
『やぁ、今日はとても良い日だ。そう思わないか？』
緊張のあまりかこんな状況に成ったから厨二心が再発したのか分からないが、私は何故かこんな喋り方になる。
アッこれ変人やん？と思ったがもう気にしない方向で行く事にした。
こうなりゃ自棄だ自棄。行ける所まで行ってやる、の精神である。ちょっと転生騒ぎの所為でまともじゃなかった。
緑谷君は私に話しかけられた事に動揺し、「へェッ！？」と奇声を上げて身体を大きく揺らしたが律儀に答えてくれた。
「あっ、そっ、そうですね！？」
『驚かせてしまったかな、すまない』
「い、いえ……」
『何分、社交的では無いもので。失礼な発言をする事が有ると思うが許して欲しい』
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lokiloki - こちらの作品をとても気に入ったのでプレイリストに載せさせてもらいます ※自分の作品を消したい場合はお手数をかけますがプレイリストの 【おもしろ度を投票】の上にある 【リストから削除】からやるか、プレイリストのコメントから作者に言ってください (4月19日 22時) (
レス) id: 388da595fc (このIDを非表示/違反報告)
スチームパンク - こういう小説探してました!続き楽しみにしてます✨ (2023年1月19日 14時) (レス) @page12 id: 7430f2413a (このIDを非表示/違反報告)
スチームパンク - 勘違いされるの好き (2023年1月19日 13時) (レス) @page2 id: 7430f2413a (このIDを非表示/違反報告)
豆腐教信者(サブ垢)(プロフ) - 彼方さん» ぜひお願いしたいです！お手数ですが、続編のイラストを投稿する際の注意も読んで頂ければ幸いです！ (2019年2月19日 22時) (レス) id: 342d18db20 (このIDを非表示/違反報告)
彼方(プロフ) - こんばんは、初めまして。こういう話が大好きでお気に入り登録させていただいています！もしよろしければ夢主のイラスト描かせていただいてもよろしいですか？ (2019年2月19日 22時) (レス) id: 65997d35aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：豆腐教信者
| 作者ホームページ：
作成日時：2019年2月2日 22時
