2話 ページ2
教室のドアが開いて、入ってきた。
そこにいたのは、
皆が想像しているような怖い感じの人ではなかった。
むしろ、優しそうというか可愛らしい、中性的な男の子だった。
それもズボンを履いていないと、女の子と間違えられそうなくらい女顔な。
しいて、気になることといえばところどころ怪我をしてるところだ。
「では、自己紹介をして下さい」
「えっと、花澤Aです。よろしくお願いします!」
教室にAの凛とした声が響く。
「皆さん??」
･･･。
「「「「「よ、よかったぁ」」」」」
「本当良かったぁ、怖い人じゃなくて」
「怖い人？」
疑問に思ったAが問いた。
「まぁ、色々噂があったんだよ。暴力沙汰を起こすくらいだから、
どんなゴリラが来るんだ?みたいな」
「へ？ふふっそんな噂あったんだ」
Aが笑った。その瞬間、教室のみんなが息をのむほど華麗だった。
「じゃあ、Aくん。君の席はあの一番後ろのカルマくんの隣です」
Aが席に着いた。
「えっと、赤羽くん?だっけ？よろしくね」
「ん、よろしく。俺はカルマでいいよ」
「分かった!じゃあ僕はAでいいよ」
はぁ、隣の人が優しそうでよかった……
人見知りだし、大変だ…
「次はAくんの質問タイムにしましょう」
急に何かが始まった!?←
「じゃあじゃあ、好きな食べ物は？」
んー唐突だな
「んー、甘いものが好きだよ」
女子力高!!?
「好きな教科は？」
「特にないけど…体育は嫌いかな、面倒くさいし」
本当は体力ないからなんだけどね
「なんか、A見るからに体力無さそうだもんね。腕ほっそいし」
「それ思ったー入ってきた時女子かと思ったよ」
カルマくんと前原くんが言ってくる。
うわ、人が気にしてることを……
「うう、ひどいなぁ、これでも気にしてるんだよ?」
「ま、いいと思うよ!!渚とコンビみたいで」
「僕も巻き添い!?ひどいよ!?」
あ、渚っていう人も女子みたいだ←
「んー、あ。そういえばその怪我だいじょうぶ？結構あるよね」
あ、やばいな
「んー？大丈夫だよ、ちょっとこけただけで。僕どんくさいから、よくこけるんだ」
本当は違うけどね。
色々あるよね、みんなにも。
「Aくん？どしたの？ボーッとして」
「え、ん？何でもないよ？」
それから、色々話してチャイムが鳴った。
====
続く
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作者名：あらた | 作成日時：2016年5月20日 10時
