転生して神。[新光神話パルテナの鏡] (ページ29)

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いきなり出てくる謎の人物Ｘ！ページ29

ピ「パルテナさま、ここにAを呼ぶんですか？」

パ「はい。」

ピ「Aと２人っきりで？」

パ「はい。そうですよ？」

ピ「あぶないですよ！武器持ってなくったってあの投げは強烈でしたよ！」

パ「ですが、調べたい事があるのです。

ピットも、薄々気づいてはいるでしょう？」

ピ「…先代隊長の事ですか」

パ「ええ、そうです。
彼女とあの子はよく似ている。
外観も、体格も、名前まで一緒…。
そして、この銀の月桂冠。
あの子がつけていた物と同じです。」

ピ「？！で、でもっ、あの人は！」

パ「…はい。あんなに勇ましい…まるで武士のような口調。
そして、纏っていた気。好戦的な性格。
十数年前の虐殺事件。その時の表情も、彼女が持っていた感情も。
中身はもはや真逆と言っても良いでしょう。なんだか似ている所もありますが。
よく似た同名の人物と考えるのが妥当でしょう。
…それに。

既に、あの子は死んでいる。」

ピ「…。」

パ「あの子が蘇った？…いいえ、あの子の魂は、『あの時』消え去った…。
死神が来ていない状況下でしたから、冥府に往ったとも考えにくい。

…。もしも。もしも、あの、あの村で人間があの子を蘇らせたとしたなら。
人間が、私利私欲の為に彼女を呼び出したとしたなら。
…あの子に、強い憎悪を思わせるような仕打ちをしたなら…？」

ピ「あの人が、そんな事するわけ無いです！
…そんな事、するわけない…。」

パ「あの子は人間に対する愛情が深かった、彼らを信じていた。
その反動があれだとしたら。…かなり、考えさせられる物がある。

と言っても、全くの別人物の可能性もありますけどね？
むしろそっちの方が可能性としては高いですよ。」

パ「さて、彼女は、冥府に追放したメデューサがわざわざ自慢する程の者です。
いえ、彼女だけで無く、冥府の神々も…。
敵に回せば、確実に最強の敵となります。
彼女の武器は魔力でもなく、神の力でもない、純粋な戦闘の技術です。
…イカロス達の、あの数であそこまで抵抗が出来るとは…
とはいえ、彼女自身は礼儀を重んじる節と天然な節があるようです。
正々堂々メデューサの言ったように真正面から来たことや、
敵陣に向かうと言うのにわざわざお土産を持ってきている事から伺えます。」

ピ「そこらへんはあの人に似てますね。」

パ「ええ、そうですね。
…さて、作戦でも練りましょうか。」