岡本さん家の恋愛事情２。 (ページ42)

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次女の罠にまんまとかかる純粋長女。ページ42

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今日は侑李が宏太兄さんと出掛けてていない3人の夕食。
今日の水炊きも最高だった。
水炊きの余韻にひたりながら、ﾘﾋﾞﾝｸﾞでTVを見ていれば、ﾀﾞｲﾆﾝｸﾞで仕事をしている慧姉さんの
携帯が鳴った。
その音に少なからずﾋﾞｸつく。

ゆうと～？という慧姉さん独特の甘い声に相手が裕翔くんだと悟りﾎｯとする。

仕事が忙しく優秀な慧姉さんは、夜に接待や急な変更事項などで呼び出される事も少なくない。その時は必ず僕が車で送り、時間によっては迎えもする。
勿論慧姉さんに限らずだが、夜に呼び出されるのは慧姉さんがﾀﾞﾝﾄﾂだ。
なんでそんな面倒な事…なんて思われるかもしれないが、この美し姉妹が拐われるのではと考えてしまい心配で眠れなくなるよりはﾏｼだ。
そういう理由で慧姉さんの携帯は恐ろしい。

思考をﾊﾞﾗｴﾃｨｰ番組へと向け楽しんでいたら
ki『光～大変!!!山田倒れてた。』
という慧姉さんの声に慌ててﾀﾞｲﾆﾝｸﾞに向かう。

なんでも、山田さんと連絡が取れない裕翔くんが家に行けば、高熱で寝込んでいて病院へつれていけばｲﾝﾌﾙｴﾝｻﾞだった…との事。
山ちゃん…。鍛えてるから風邪なんかひかないよ。なんて言ってたのに…と心配していたら

ki『明日から光、泊まりで看病に行ってよ。』
hk『ﾊｧ??』
これまた慧姉さんから突拍子もない一言が。
ki『山田、熱が酷いみたいで、今夜は裕翔が看れるんだけど、明日から泊まりで撮影だから看病する事が出来ないから。光に。』
hk『ちょっと待ってよ。なんで泊まり？家族は？お母さんとか…』
ki『旅行中だし、山田は独り暮らし。高熱で魘されてる中独りは心細いだろうし、肺炎にでもなったら大変だから24時間体制で手厚い看病してあげれる光ならと思ったんだけど…嫌なら仕方ないね。』
慧姉さんの言葉にみるみる顔が青ざめていく光姉さんを尻目に言葉を続け、ｽﾏﾎを手にした慧姉さん。
…でも…これって…。

hk『ちょっと待って。行くよ。当たり前でしょ!!!』

光姉さんのその言葉を聞いて顔を下げてﾆﾔﾘと笑う慧姉さん。
やっぱり…仕組んでた。

その後、準備をするため光姉さんは部屋へと上がっていった。

「最初からそのつもりだったんでしょ？」
とｽﾏﾎを弄る慧姉さんに問いかければ
ki『ﾌﾌﾌ。光は行動に移すのに理由が必要でしょ?でも何一つ嘘は言ってないし、裕翔には光が行くって言っちゃったし。泊まりなんて…何か起きないかな？』
なんて笑う慧姉さんは本当に策士だ。