岡本さん家の恋愛事情２。 (ページ5)

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狼さんの甘い罠。ページ5

yrside

慧ちゃん不足の私は、休日に眠りこけていた慧ちゃんをたたき起こし、夕食に引っ張っていく。

白米あるぅ？なんて言う慧ちゃんにたまには私に付き合ってと押し通し、念願のお洒落なﾚｽﾄﾗﾝへ。
結構広い店内で真ん中の席では合コンであろう集団。
その中に宏太を見つけてしまった。

……何で？狼狽える私に
ki『せっかくだから嫌がらせする？』
なんて悪魔な姉。
あたかも、今気がついたかのように振る舞う慧ちゃんと私の姿に僅かながらに動揺した宏太に少しｽｯｷﾘ。

自分達の席に戻りｸｽｸｽ笑う小悪魔慧。
「合コン興味ないとか言ってた癖に!!!」
荒ぶる私に
ki『あれは数合わせでしょ。明らかに。』
「わかってるけどﾑｶﾂｸ。」
そんな私にもｸｽｸｽ笑う慧ちゃんを、食事の後もつれ回す。
ﾎﾞｰﾘﾝｸﾞにｶﾗｵｹに、ｽｯｷﾘしそうなものにﾄｺﾄﾝ付き合ってもらう。勿論奢りで。
笑った罰なんだから。

着信に気付き、ｶﾗｵｹ部屋を出ていく慧ちゃん。
……遅い。
ﾄﾞｱの開く音で遅い!!!と文句を言えば…そこにいたのは…宏太だった。

慧ちゃんが帰った事を聞いて、あのお節介と悪態をつく。

今日の私は怒ってるんだから。
侑李以外興味ないとか上手いこと言ってても、合コンに参加するなんて。
数合わせと言われても、あんな綺麗なお姉さん達を前に心変わりなんて充分ありえる話。

色々突っかかる私に顔色一つ変えず淡々と答える宏太。
しまいには
yb『そう？侑李以外は、かぼちゃにしか見えないから覚えてないわ。』
「…何それ…ばっかじゃないの!!!そんなんで騙されないんだから。」
明らかに動揺してしまった私に宏太は
yb『いや？本当の事だし。俺には光や慧だってかぼちゃに見えるよ。』
と畳み掛ける。
yb『侑李が行かないでｯて言うならもう行かないよ？』
「調子のるなし。別に。宏太と付き合ってる訳でもないんだから勝手にしなよ。」
言ってしまった言葉に胸が痛い。
そんな焦る私をおちょくるかのように、振る舞う宏太が腹立たしい。

「あんまり可愛い嫉妬ばっかりしてると…襲うよ。」
と私を引き寄せ爆弾を投下した。

……。
なんだってぇ～～!!!
呆然とする私にﾆﾔﾘと悪い顔をして
「今は冗談だけど、そのうち冗談ですまなくなるから、覚悟しといて。」
と呟き耳元にｷｽをした。

……。
私が相手にしているのは、もしかしたらとんでもない狼さんなのかもしれない。
今後身に降りかかるかも知れない、危険にﾄﾞｷﾄﾞｷが止まらなくなった。