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湯煙と新たな夜明け。 ページ40

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年末の仕事を終え、独身最後となる年越しを豪華にと温泉宿を予約して来ました箱根。

年明け早々に恒例の大学駅伝がある為、1泊でも値が張った旅行だが、どうしても今年だけは誰にも邪魔されずに新たな年を迎えたかった。
来年からは、色々なしがらみも出てくるだろうし。


ki『うわぁ〜凄い景色。ベッドもふかふか。露天まである。』
部屋の中を見て子供のようにはしゃぐ慧に連れてきて良かったと心底思う。

『可愛らしい奥さまね。』
お茶を入れていた担当仲居さんにそんな事を言われる。
「まだ夫婦じゃないです。」
『あら…すみません。指輪をしていらしたからてっきり…。』
「いや…予定はあるので間違いではないんですけど…。」
否定するだけなのも嫌で、アタフタしながらも必要のない言い訳すれば
『それはおめでとうございます。お二人の雰囲気がとても穏やかだから、素敵な夫婦になるわね。』
そうにっこりと笑い、部屋を後にする仲居さん。
知らない人からそんな事を言われると嬉しくなりテンションがあがる。


大浴場と食事を満喫し、部屋へと戻る。
ki『あー美味しかったお肌もツルツルだし、満足満足。裕翔ありがとう。』
そう笑う慧に
「まだ、終わりじゃないよ。…じゃーん。これで月見酒なんてどうですか?」
とこの日の為に用意してた日本酒を冷蔵庫から出す。

ki『うわぁ〜。裕翔流石。うーん。じゃあ年越しを露天で月見酒なんてどう?』

……!!!
それは…ッてか良いんですか?
いや…一緒にお風呂なんて入りなれてるとはいえ、状況は違う。
確かに部屋風呂がある部屋を予約した時点で混浴の期待は朧気ながら抱いていたけど…。
ダメダメ!!!煩悩立ち去れ!!!


そのまま年越しまでの時間をゆったりと過ごし、露天へ。

ki『ふぁ〜空が澄んでる。年越しに露天なんて贅沢。』
お酒を用意して慧の隣へ。
「本当だね。遠くから鐘の音が聞こえる。」
お猪口を差し出し乾杯をし、露天から月見酒と慧を楽しむ粋な年越し。

「来年はどんな年になるかな?」
ki『…今年より良い年になるよ。きっと。』
そう笑う慧。そっと部屋のTVの音に耳をかたむけ
「じゃあ、今年最後の慧に。」
そう言ってキスする。
唇を離した後、TVから聞こえたおめでとうの声を聞きもう一度キスをおくり
「明けたね。」
と言えば穏やかに笑う慧。


ゆっくり露天とお酒を楽しんでいれば
ki『…そろそろ仲良くしない?』
…なんて妖艶なお誘い。


これは…早々に煩悩爆発じゃあー!!!

帝王様を待ち受けるラスボス。→←鐘は鳴る…ハッピーエンドの向こう側まで。



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作者名:一斤染 | 作成日時:2016年11月7日 17時

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