岡本さん家の恋愛事情２。 (ページ4)

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誤算の後の逆転劇。ページ4

ybside

『頼む薮!!!』
と同僚に連れられやって来た合コン。
ﾒﾝﾊﾞｰの1人がｲﾝﾌﾙｴﾝｻﾞにかかり、足りなくなったからと頼み込まれた。
何でも今回の相手はCAさんという上玉中の上玉で、逃がすわけには行かないと同僚が必死にｾｯﾃｨﾝｸﾞしたらしい。

まぁ、他部署のｺｲﾂに恩を売っておくのも悪くはないと考えていたが、正直面倒臭ｯ!!!
頑張る同僚には悪いが、侑李という美少女を見続けた俺には全く興味がわかない。
しかもこの席、ど真ん中で丸見えじゃねーか。
有り得ねぇ。

横に座る女の人の話を営業ｽﾏｲﾙでかわしつつ、端に座ってﾋﾞｰﾙ片手に居心地の悪い空間をやり過ごす。

ki『あれ？薮？』
その声に振り向けば…ｷｮﾄﾝ顔の慧と無表情の侑李。何てﾀｲﾐﾝｸﾞ…最悪だ。
何？誰？なんて沸き立つ同僚に幼なじみなんです。なんてﾆｯｺﾘ笑う小悪魔姉妹。
いや…慧は楽しそうだけど、侑李は笑ってない。
yr『お邪魔だから行こうか。慧姉さん。』
ki『じゃあね。薮。』
ﾆﾔﾆﾔ手を振る慧に、ふん。という声が聞こえてきそうな侑李。
あ～ぁ、これはご機嫌取り大変だ。

悪夢の合コンも終了。
次は慧や侑李と合コンなんて言う同僚を無視し、侑李に電話をかければ繋がらない。
仕方なしに慧に電話をかければ能天気な声にｲﾗｲﾗする。

ki『今？ｶﾗｵｹ。私体力の限界だから早く迎えにきてよ。』
ﾚｽﾄﾗﾝで食事したあと、荒ぶる侑李に付き合い、ﾎﾞｰﾘﾝｸﾞやらｶﾗｵｹやらに連れ出され散々な目にあっているとの事。

足早に指定されたｶﾗｵｹに向かえば、ﾛﾋﾞｰに慧の姿。
ki『はい。交代。勿論薮の奢りね。』
と受付に話をつけ
ki『侑李泣かせたらわかってるよね？』
と帰って行った。

ｶﾗｵｹのﾄﾞｱを開ければ
yr『慧ちゃん!!!遅い!!!』
と荒ぶる侑李は、俺の顔を見るなり驚く。
yr『慧ちゃんは？』
「帰った。」
あからさまに不機嫌になり、ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ言いながらｵﾚﾝｼﾞｼﾞｭｰｽを飲み始めた。

「何怒ってんの？」
yr『別に怒ってない。』
「合コンしてたの気に入らなかったの？」
yr『合コンなんて興味ないんじゃなかったの？嘘つき。』
ﾌﾟﾘﾌﾟﾘ怒っている侑李も可愛い。

「今日は数合わせ頼まれただけ。今は狙ってるﾔﾂ以外に興味はない。」
yr『どうだか。ﾆﾔﾆﾔしてた。綺麗なお姉さんだったもんね。』
「そう？侑李以外はかぼちゃにしか見えないから覚えてないわ。」
そう言えば明らかに慌て出す侑李。
そうこなくっちゃ。