出逢い３７ ページ38
ワタシは宗近さんと離れに戻ってきました。
雅裕琉)
宗近さん、離れまで戻りましたが、何かありましたか？
宗近)
主や、新しい生活が始まるに辺り…改めて三日月宗近の決意を聞いてもらいたい。
雅裕琉)
別にいいですよ？ワタシは宗近さんを信頼していますし、助けられた恩は、まだ返せていないですから。
宗近)
やはり、俺の主は見込んだ通り立派だな。ますます、主の為に力を尽くす事を誓おう。それで…頼みがあるのだ。
雅裕琉)
頼みですか？
宗近さんは、ワタシの手を取ると本体の刃で指先を傷付け血を出させるとソレを口に含みました。
雅裕琉)
宗近さんっ！何を！！！
宗近)
主や…俺に言霊を使ってくれぬか。俺は、主だけが居てくれたらそれで構わないのだ。
雅裕琉)
宗近さん………その結果裏切ったならばワタシは宗近を折る。
宗近)
誓おう。
雅裕琉)
宗近よ、ワタシだけを見つめ傍で仕えよ。
ワタシは低い声で宗近の耳元にささやきました。出来れば、こんな事等したくはなかったのですが…宗近さんの、あんな表情での懇願なら断れる訳もなく…
小夜)
雅裕琉…居る？
雅裕琉)
小夜さん？どうぞ。
ワタシは慌て指に絆創膏を貼って、宗近さんを傍に座らせてから小夜さんを迎えました。
小夜)
雅裕琉…少し一緒に居てもいい？
雅裕琉)
構いませんけど…宗三さんには断ってきましたか？
小夜)
兄様が、言ってくれた。
五虎退)
雅裕琉さん！虎さんの名前着けてください！
雅裕琉)
五虎退さんまで。一期さんには断ってきましたか？
五虎退)
行って来なさい。って笑ってくれました。
ワタシは柄にもなく二振りに近寄り膝立ちになって二振りをギュッと抱き締めました。
雅裕琉)
小夜さん、五虎退さん。仲よくして下さってありがとうございました。
小夜)
雅裕琉…また会える？
雅裕琉)
何時か、会えますよ…きっと。
五虎退)
僕も、また会いたいです！
雅裕琉)
ワタシも、同じです。
宗近)
主、良かったな。
雅裕琉)
はい。
薬研)
雅裕琉、入るぞ？
雅裕琉)
薬研さん？
薬研)
雅裕琉に薬持ってきた。アンタ頭痛持ちだからな。
雅裕琉)
バレてましたか。はい、その通りです。薬研さんの薬、良く効くので助かりました。
薬研)
余程の時に使えよ？
雅裕琉)
ありがとうございます。
その後も、色んな刀剣の方々が入れ代わり立ち替わり離れに来て下さり明日もあると言うのに言葉を交わして行かれました。
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作者名：iceblast5 | 作成日時：2018年12月1日 21時
