出逢い３０ ページ31
ワタシは奥の厨で茶の支度をし盆に乗せて戻りました。
雅裕琉)
宗近さん、どうぞ。
宗近)
雅裕琉の茶は美味いな。
宗近さんは、ゆったりとした所作で茶を楽しんでいました。 ワタシも傍らで茶を飲んで居ると襖越しに人影が見えたので、ワタシは人影に向かって「どうぞ」と声を掛けました。
燭台切)
雅裕琉さん宗近さん、もうそろそろご飯だから一緒に行かないかい？
雅裕琉)
すみません、呼びに来て貰って。宗近さん、行きましょうか。
宗近)
俺も一緒で良いのか？主や。
雅裕琉)
気が引けるのなら、無理には言いませんよ。
燭台切)
そうだね。良ければ食事を持ってくるけど。
宗近)
いや、主と共に行こう。
雅裕琉)
大丈夫ですか？
宗近)
問題ない。
燭台切)
オーケー。じゃ、行こうか。
三人で離れから大広間に移動していると三日月さんとバッタリ出会いました。
燭台切)
本丸に三日月宗近が二振り居ると、何か豪華だよね。
雅裕琉)
燭台切さん、面白い表現ですよ？
三日月)
本当に、良く似ているな。
宗近)
本当に、良く似ているな。
雅裕琉)
同時に話すとか、ちょっと面白い。
燭台切)
雅裕琉さんだって。
雅裕琉)
いやいや。早く行きましょうか。
合流した三日月さんと四人で大広間に来ると、三日月宗近が二振りな事にざわついていました。
主)
みんな！こっちの刀剣は雅裕琉さんが顕現した三日月さん。区別するために、鮮やかなバンダナを腕に巻いている方を宗近さんと呼んで下さい！
宗近)
みな、よろしく頼むぞ。
食事をしながらも宗近さんの回りに座ってた者達は自己紹介などで盛り上がっていました。
雅裕琉)
主さん、宗近さんが受け入れてもらえて良かったです。
主)
そうですね♪雅裕琉さん、頑張ってね？
雅裕琉)
えっ???
主)
だって、あの宗近さん雅裕琉さん大好きみたいですもん♪
主さんは、まだ知らなかったんだな。あの宗近さんがブラック本丸の記憶を持って顕現してきた事を。
雅裕琉)
そうなんですかね？
主)
私、こう見えて勘は良い方なんですよ♪
雅裕琉)
主さん、楽しそうです(苦笑)
そんな話をしながら夕飯を終えて、それぞれが就寝迄の間を過ごして行くなかでワタシも片付けた後で一人庭に降りて夜風に当たりに少し散歩をしていた。
雅裕琉)
ホント、この本丸の空気は澄んでいて綺麗だな…ん？この気配…何？
ワタシは気配を辿りその方向に歩いていました。
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作者名：iceblast5 | 作成日時：2018年12月1日 21時
