不思議な見習い【刀剣乱舞】 (ページ30)

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出逢い２９ページ30

宗近さん達を見送ると、兼さんが生活するスペース？が作られていました。宗近さんを顕現したので、その部屋には兼さんと宗近さんが入る事になるのかと思うと、妙な気持ちになりました。一振りは主さんの刀剣で一振りはワタシの刀剣。そんな事をぼんやりと考えていたら、いつの間にか宗近さんが帰って来た。

雅裕琉)
兼さんと一緒じゃなかったんですね？

宗近)
和泉守は堀川達に呼ばれて一度戻ったのだ。

雅裕琉)
そうでしたか。宗近さん…貴方は、あの時のあの本丸の三日月宗近ですよね？

宗近)
あなや…何故分かったのだ？

雅裕琉)
あの話し方。三日月宗近さんだと気付きました。

宗近)
主を探していたのでな。主も聞いて居るかもしれないが、あの本丸で自ら折れる事を望んだ俺達は散り散りになったのは想像出来るだろう。

雅裕琉)
そうですよね。

宗近)
俺は天下五剣と騒がれているからなのか良く分からないが、精神は主を追えていたのだ。そして、雅裕琉を見付けられた。

雅裕琉)
兼さんと宗近さんはワタシを守ってくれましたもんね？

宗近)
あの女は霊力も無いくせに俺達を縛り動かして手入れをしなかった。和泉守は勇気がある。あの女に逆らってまでも雅裕琉を選び折られた。

雅裕琉)
大切な兼さんを守れなかった…

宗近)
雅裕琉は、まだ見習いであったのだ。仕方あるまい。

雅裕琉)
その兼さんを政府でワタシの霊力を預かって貰って顕現して貰いました。ワタシが本丸を作る時に帯刀出来るのはホントに嬉しいです。そして、あの時の三日月宗近さんがワタシの元に来てくれたのは心強いです。宗近さん、頼りにしていますよ？

宗近)
俺は雅裕琉…主の為にだけに力を振るおう。何が起きても、主だけを守ろうと誓おう。

雅裕琉)
心強い味方が出来たから残りの見習い期間、頑張りますよ？

宗近)
はっはっはっ。よきかな、よきかな。

雅裕琉)
お茶淹れますね？

ワタシは立ち上がり奥の小さな厨で、茶の支度を始めたのでした。