悪魔学校の蒼い牙 (ページ5)

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何重にも積み重なった生徒達の上に座る番長

振り向いた奴は、黒髪クセ毛に猫耳のようにも思える２本のツノ、上がセーラー服で下がズボン…つまり男か女か分からない服

「…ッきっ、貴様かーーッ！！！」

『うるさッ！』

自分と間違えられていた人物が目の前にいる奴だと分かり、怒鳴り声を上げるカルエゴ
近くにいたアスタロトは咄嗟に耳を抑えた

その原因となった張本人はアスタロトの耳の心配などはしていない

「……おやおや、何ですか？お前らは」

「アンタが番長か？」

「ええ、まあ」

『カルエゴ君、話の脈絡を持って…イダダダダダ！！』

質問されているのに質問で返したカルエゴに最もな注意をするが、空気を読めてないのも事実
アスタロトは何度目かも分からないが案の定カルエゴに頭を鷲掴みされていた

「Aちゃんならこの人数、一人で相手出来る？」

『ん？一人一人の“質”によるかな』

そんな中、バラムは下手したら５０人にも登りそうな程の生徒を番長が一人で蹴散らしたことに驚いていた
詳しいことは分からないが、とりあえず強いことだけは知っているアスタロトに相手取れるか聞いてみる

「…俺は１年のナベリウス・カルエゴ。ここ数週間アンタに間違えられて大迷惑している。本当なら十発程殴りたい気分だが…話は聞こう。謝るなら土下座で許す」

『(…すっごい寛大な心もってますよ風だけど、言ってること割と畜生っぽい)』

「……なるほど、私に間違えられて…。…似てますかね？」

「うﾞ～ん、ちょっと…？」

『特徴だけ言えば』

間違えられる程似ているかと、番長はカルエゴの肩に腕を乗せてアスタロトとバラムに問う

目つきに関しては明らかにカルエゴの方が悪い

ちなみに…と、バラムが先程制作した"番長の特徴を詰め込んで出来ちゃった系魔っ黒黒助(宛字)"を番長に見せる
それにアスタロトが『シチロウ作』と付け加える

「おや、これはひでぇ」

『思ってたよりキレーでした』

「随分と口が達者な後輩ですね」

と言いながら番長は尻尾を振りながらアスタロトの頭を撫でる
ちなみにこの頃のアスタロトは髪が長い

するとカルエゴが少し遠くからまたも怒鳴り声を上げた

「どうでもいい話を広げるんじゃない！！あとAの頭から手をどけろ！！噛み千切るぞ！！」

『きゃーこわーい助けてせんぱーい(棒)』

「いや番長に言ったんでしょ」

『シーッ！』

「ダメですよ。女性を怖がらせては」

「あﾞ！？」