心配なのは服 ページ5
プ〜ン
「『…あ』」
窓を閉めてもう安心かと思ったら、今最も聞きたくない音が聞こえた
…生き残りがいた
「潰せA!」
『もうやって……コイツすばしっこい!イラつく!』
叩き潰そうと思ったが今回の奴はだいぶすばしっこかった
更にどうやったかは知らないが、いつの間にか外に出ていた
「待てコルァー!俺との決着がまだ着いてねーぞ!!」
外に出たならあとは放置しとけばいい話だけど、サイタマさんはそんな細かいことをガン無視して蚊を追いかける
その先に災害レベル鬼とやらの怪人がいるんだろうけど、サイタマさんなら大丈夫だろうと任せ…ようとしたが結局のところ私も暇なので着いていった
もちろんサイタマさんと同じスピードなんて出せないからほうきでね
「何だあの雲…」
『なんかうじゃうじゃしてる…』
「…蚊?」
『うわぁ…』
「そこのお前ら、避難していろ。あの群れは意思を持っている。こちらに気付けばすぐ襲ってくるぞ」
数え切れない程の蚊の群れに軽く引いていると、金髪のロボット…サイボーグ?が避難しろと言ってきた
「無理するな」と「避難しろ」ってサイタマさんに最もいらない言葉だと思う
「……まじで」
『…もう来てるけど』
私のその言葉を聞いたサイボーグは右の掌から炎を出した
…辺り一帯焼け野原になるほどの
普通だったら死んでるっての
サイボーグ曰く、半径500m以内に生体反応はなかったらしい
サイタマさんはともかく私も含まれないのか…
「しまった!!二人巻き添えに…」
そんなことなかった
「いやー助かったよ。すごいなお前!今の何?」
『にしても火力すごいな…』
サイボーグは私たちが生きていることに心底驚いてるらしかった
あの炎が放出される直前、私は真下にあった土を盛り上げて壁をつくった
そんなことしなくてもサイタマさんは無事だっただろうけど
犠牲になるのなんて服ぐらいじゃない?あとは頭のテカリがなくなるとか
色々な可能性を思案していたら、高らかな笑い声が聞こえた
「その子達は必要なくなったのよ、バカねぇ。だって…こんなに強くなったんですもの」
そう言って金髪サイボーグを切り裂く蚊の親玉
サイボーグの胴体を真っ二つにした直後、上半身が光った
多分自爆のなんかだろうな…
またガードするのもめんどうなので、飛び回ってる親玉の首に土を巻き付け、サイタマさんの目の前に差し出してビンタしてもらった
71人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:白黒 | 作成日時:2023年7月26日 14時