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チートなアホ ページ3

『わー、ありがとうハゲのお兄ちゃん!泊まらせてくれるんだ!』(裏声)

「誰がハゲのお兄ちゃんだコラ」

『じゃ名前は?』

「サイタマだ」




名前を知れたところで、泊まらせてもらうための安直すぎる考えを実行することにした




『あなたはサイタマ?YESorNO』
「?イエス」

『お前はサイタマ』
「イエス!」

『Are you サイタマ?』
「イエスだっつってんだろ!」

『泊まっていい?』
「だからイエスだっ…え?」




誰でもできる超簡単な誘導尋問みたいなものだが、ひっかかってくれてよかった

言葉自体は途中でやめたが、はっきりと“イエス”の声を聞いた瞬間私は満遍の笑みを浮かべた




『ありがとう、サイタマさん』

「………クソガキィイイイイイイイ!!!!」




という感じで晩ご飯も出してもらい、毎日同じ格好なのもどうかと言うことで(サイタマさんは臭いからって言ってた)服を何着か買ってもらい、当然の様に寝泊まりして…

早1ヶ月


帰る家も寮もなかったし…サイタマさんももう気にしてないし最早ここが私の家だ



居候してるうちに分かったことと言えば…


・ここの奴らは1人たりともアザがないこと
・そして一部の“超能力者”を除き、魔法を使える者はいないこと
・ここら辺には「怪人」という人間を卓越した存在が蔓延っていること
・その怪人に対抗する「ヒーロー」という役職が確立していること

他にも伝言ウサギがスマホとかいうのだったりする
それらを加味してほとんど考える事を放棄した私が導き出した答え─


おそらくここは…平行世界(パラレルワールド)
ってことにしとく。それ以外思いつかん


何より…マッシュとサイタマさんが酷似しているということ

特別な力持ってる訳じゃないのにチートでアホなとことか
大事な時に空気壊す発言したりとか(人のこと言えない)

まあとにかく似てる



ちなみに最近のサイタマさんの願いは“ワンパンで終わらない敵と会いたい”だそうだ




「A、晩飯つくるから火ちょうだい」




住み始めて1週間後ぐらいにサイタマさんに「家賃払え」と言われたが、当然前の世界の金はこっちでは使えない。つまり一文無しだ


このままでは追い出されそうなので、考え抜いた末に『家賃以外の金がかかるもの…ガス代、水道代、電気代…etc.それらを私が魔法でどうにかするから住ませて』と提案し、見事にその案が通った訳だ

という感じで、私は未開の地で確実な衣食住を確保した

夢と現実→←上からマドル、下にハゲ



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作者名:白黒 | 作成日時:2023年7月26日 14時

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