東京侵攻、その先に (ページ7)

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７.「始まり」ページ7

「いきなり処分決めてくれ言われて困るのは分かる。でも頼む。それを受け入れな…俺らは任侠モン名乗れへん」

その通りだった。いきなりそんなこと言われても困る

冷や汗を浮かべていると、長い前髪で目元が覆われている室屋さんが目に入った
何を考えてるかは分からないけど、件の事件を気にしているのは明らかだった

…この人達は、名前も知らない私にここまで真摯に向き合ってくれている
自分の事のように痛みを理解しようとしてくれている

＿＿強さが欲しい

大事な物を守れる強さが欲しい
昨日からずっと考えていた事だった

そして、今私を案じて頭を下げている彼らを＿〝格好いい〟と思った

何でかなんて分からない

恐らく、家族を失った直後に優しくしてくれたこの人達に甘えたかったんだと思う。今はとにかく、心の拠り所が欲しかったから。ある意味吊り橋効果的なやつかもしれない

このまま私が東京に帰ったら、室屋さんは一生私が心に引っかかるんだろうなという少しの同情もあったかもしれない

でも、そう思ってしまった
格好いい彼らから、強さを学びたいと思ってしまったから

それがどんなに愚直で無謀な事でも＿＿

『＿私は、強さが欲しい』

だから＿