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正門 side
意を決して、俺はダイヤルキーを回す。
指の先に加藤くんの視線を感じながら、
ひとつひとつゆっくりと
指の腹で鉄の塊を動かしていく。
上2桁は、俺らAぇ!groupの結成日｢18｣。
指をひとつ右隣りにずらしてまた回す。
3桁目はほたるを抜いた今のAぇ!groupの人数｢6｣。
そして…
それを回しながら、
急に不安が襲ってきて4桁目を動かす指を止めた。
正門｢…｣
加藤｢…どうした？｣
正門｢これ、俺が開けていいんでしょうか、、っ｣
加藤｢？何をいまさら｣
正門｢怖いんです、っ。加藤くんにも開けられなかったものを、託されなかった俺が開けてしまっていいものか｣
加藤｢でも、お前は開けられるんだろ？｣
正門｢番号、変わってるかもしれんし…そうやったら俺、もうあの子への自信無くなっちゃいます。
このたった1桁を回すのが怖いって今更気付きました。｣
この暗証番号やって
たまたま楽屋で見かけて覚えていただけであって
他のメンバーも知ってる人はおるはず。
…いや、メンバーはもう覚えとらんのか、
ってことはこれ知ってんのはホンマに、
ほんまに俺だけってことやんな？
正門｢ほたるー、俺、これ開けてええんかな…？｣
姿の見えないあの子に問いかける。
加藤｢…アイツならなんて答えるだろうな｣
正門｢ほたるなら、｣
ぎゅっと目を閉じて、耳を澄ます。
『ええよぉ！うちのスマホのロック画面解除できるんも正門くんだけやからな！アハハ』
近くでほたるの笑い声が聞こえた気がして、
思わず口元がゆるんだ。
正門｢口にお菓子つっこみながら『開けてええよ』って笑っている気がします｣
加藤｢どんな状況だよ笑｣
正門｢可笑しいですよね、今もまだ楽屋にほたるがいる気がするんです。｣
加藤｢で、許可は貰えたか？｣
正門｢貰えました。…開けるよ？いい？ほたる。｣
4桁目の数字を回す。
まるでそれはAぇ!groupの｢6｣に
自分を｢+1｣して数えるような、
強い意思を確かめるような作業やった。
心臓にドクドクと強い緊張が立ちこめる。
ほたるはダイヤルを回すたびに
毎回この感覚を思い起こしていたのか。
『1867』
カチリと音が鳴って鍵が開く。
正門｢はっ、、｣
加藤｢マジで開いた…｣
止まっていた呼吸。
安堵とともに息を吸う。
急激に脳へ酸素が巡って、肺がぴりりと痺れる。
布を滑るファスナーの音。
隙間から溢れる
懐かしいあの子のヘアミスト香り。
蘇る、確かな思い出───
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白うさぎ(プロフ) - 桜歩さん» 桜歩様*° コメント遅くなりすみません、最後までお読み頂きありがとうございました🙌楽しんでいただけたようで何よりです◎本作を読んだ方にオススメしたい加藤さん著書は、処女作｢ピンクとグレー｣と短編集｢傘をもたない蟻たちは｣です！ぜひぜひ✨ (4月12日 17時) (
レス) id: 7854479347 (このIDを非表示/違反報告)
桜歩(プロフ) - 一気読みしたのですがとても面白くてほたるが消えてしまってからぼろ泣きしてました😭 私は加藤君については全然知らなかったのですが、この作品を読んでかNEWSの中で一番好きになりました！！よければ加藤君の小説でおすすめ教えてほしいです😖のおすすめ (3月20日 23時) (レス) @page30 id: 51550fe168 (このIDを非表示/違反報告)
白うさぎ(プロフ) - かつみさん» コメント気付かずお返事遅くなりすみません💦ありがとうございます♥よくご存知で！紫耀くんのお家に廉くんと行くシーンがありました！覚えてらっしゃる方がいるとは恐縮です😖末規リクエスト承知しました🙆♀️ (8月24日 23時) (レス) id: 0221c59172 (このIDを非表示/違反報告)
かつみ(プロフ) - そういえば改定されてから廉くんの家？紫耀くんの家？に行くシーン無くなりました？勘違いだったらすみません (8月3日 6時) (レス) @page28 id: 7ed3874fad (このIDを非表示/違反報告)
かつみ(プロフ) - 正門くん誠也くんと甘々な感じがいいです！ (2022年12月15日 12時) (レス) @page28 id: 7ed3874fad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白うさぎ | 作成日時：2022年10月23日 15時
