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それから彼は、
翌朝目覚めてから仕事に送り出すまで
何度も何度も、私の名前を呼んでくれた。
不自然なほど連呼するその声に、
これで会うのが"最後かもしれない"
そう漠然と思った。
加藤｢A。いつ来てくれてもいいんだからな｣
『…うん、笑』
加藤｢…って言ったってどうせ遠慮して来ねえんだろ。｣
『…うん、、笑』
加藤｢電話も出れるときは出るし、
年明けなら時間作れるかもしれないから。
そのとき、また。｣
『…うん。…わかった。』
叶えられない約束。
それがどれほどつらいものか、
胸の痛みだけじゃ相手に伝えられないのに。
私はただ笑顔を作って、頷くことしかできなかった。
ふたり玄関で靴を履く。
靴べらで踵をねじ込むシゲちゃんの姿を見て
泣きそうになるのは、
この世に私だけなんじゃないか。
加藤｢忘れ物は？｣
『うん。ないよ。』
加藤｢…そうか、｣
寂しそうな顔しないで、。
忘れて置いてったとしても
困るのはきっとあなたなのよ、。
記憶を無くしたら、もうそれは思い出じゃなくなる。
そんなの寂しすぎるじゃない。
『っ、』
涙腺が緩んで、顔を見られないように抱き着く。
大きな身体で優しく抱き止めてくれて、
また泣きそうになる。
背伸びをしてその唇にキスを落とす。
彼が柔らかく塞いできて、その感触を脳内に刻んだ。
加藤｢…また会えるよな｣
『…もちろん！年末、東京ドームに会いにいきますから！』
加藤｢あぁ。見つけてくれよ｣
『何言ってんですか笑 真っ先に見つけますよ！』
好きな人を探すことくらい
"おちゃのこさいさい"ですっ！♪
無理やり笑顔を作って、
大きくて小さな背中に腕を回す。
『私のことも、見つけてくださいね、っ！』
加藤｢あぁ、善処するよ｣
『えぇっ笑』
加藤｢あの場所、人が多いんだよなー…。
ちっちぇー人影探すの大変だろ？きっと。｣
『誰がチビじゃいコラ』
加藤｢お前ほどのチビ、俺らの事務所でただひとりだわ｣
『小学生の子もいるよ！？』
加藤｢カウコンに小学生居ねぇわ笑｣
『はっ！そうだった！！笑』
くっついてた身体を離して、
彼が手を差し出す。
数分で解かれるだろうその手を握った。
加藤｢…行こうか。｣
『…はい。マネージャーさん待ってますからね、』
やがてエレベーターはエントランスに辿り着く。
絡まったその手を解き、
ポケットに突っ込んだ。
加藤｢A！またな｣
『成亮さん。また、！』
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白うさぎ(プロフ) - 桜歩さん» 桜歩様*° コメント遅くなりすみません、最後までお読み頂きありがとうございました🙌楽しんでいただけたようで何よりです◎本作を読んだ方にオススメしたい加藤さん著書は、処女作｢ピンクとグレー｣と短編集｢傘をもたない蟻たちは｣です！ぜひぜひ✨ (4月12日 17時) (
レス) id: 7854479347 (このIDを非表示/違反報告)
桜歩(プロフ) - 一気読みしたのですがとても面白くてほたるが消えてしまってからぼろ泣きしてました😭 私は加藤君については全然知らなかったのですが、この作品を読んでかNEWSの中で一番好きになりました！！よければ加藤君の小説でおすすめ教えてほしいです😖のおすすめ (3月20日 23時) (レス) @page30 id: 51550fe168 (このIDを非表示/違反報告)
白うさぎ(プロフ) - かつみさん» コメント気付かずお返事遅くなりすみません💦ありがとうございます♥よくご存知で！紫耀くんのお家に廉くんと行くシーンがありました！覚えてらっしゃる方がいるとは恐縮です😖末規リクエスト承知しました🙆♀️ (8月24日 23時) (レス) id: 0221c59172 (このIDを非表示/違反報告)
かつみ(プロフ) - そういえば改定されてから廉くんの家？紫耀くんの家？に行くシーン無くなりました？勘違いだったらすみません (8月3日 6時) (レス) @page28 id: 7ed3874fad (このIDを非表示/違反報告)
かつみ(プロフ) - 正門くん誠也くんと甘々な感じがいいです！ (2022年12月15日 12時) (レス) @page28 id: 7ed3874fad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白うさぎ | 作成日時：2022年10月23日 15時
