episode 32 (君がいるから ページ48
"
沢山のリズムを食べた｢星｣は、
横になって男と夜空をみつめた。
すると 5つの流れ星が通り過ぎ、光の筋が描かれた。
それらの線と線の間で、多くの星が一斉に瞬く。
まるで楽譜のようだった。
｢くち｣のない｢星｣の代わりに、
男は口笛で そのメロディを鳴らしてみせた。
(ラ ファ# ミ ファ# レ 〜♪)
(ラ ファ# ミ ファ# 〜♪)
"
まっすぐな旋律は、私を眠りの奥底へ誘った。
目を閉じたまま
聞こえてくる その｢音楽｣に耳を傾ける。
どこか懐かしくて、愛おしい口笛だった。
･
･
･
まどろみに身を委ねていたら、
突如 瞼に強い光を感じ、白銀の世界に包まれる。
私はそれに驚き、
ぎゅっと目を強く握るように瞑った。
楽器たちから叫び声や悲鳴が上がり、
耳を刺すような車のクラクションが鳴り響く。
やがて立っていられなくなり
その場にうずくまって、両手でぎゅっと耳を塞ぐ。
美しい音色がかき消されたことが
なによりも悲しかった。
"
"すごく耳障りだよ、っ、どうして、？"
"沢山の｢音｣が集まれば｢音楽｣になるんじゃないの、？"
男は答える。
"ときには不協和音ってこともある。"
"君はどうする？"
"ただ黙って耳を塞ぐだけかい？"
｢星｣は思う。
"ボクに｢くち｣があれば、みんなを止められるのに、"
｢星｣の心はガタガタと震えた。
そして、星は叫んだ
"
頬を撫でる生ぬるいビル風に違和感を感じ、
ハッとして顔を上げる。
視界に広がった
都会的な背の高い建物。大きすぎる交差点。
少し逸れた道の脇でしゃがみ込んだ私を
咎める者は誰一人としていない。
こんなに沢山の人が行き交っているのに、
まるで空気になったような気分だった。
なにより不気味だったのは、
二足歩行で足早に歩く｢ソレ｣らが
鼻と口を覆うように
色とりどりの布を顔面に貼り付けていたことだった。
それはまるで、
未確認の星から送り込まれてきた宇宙人のようで
雑踏のなか、
｢ここは大阪ではない｣のだとハッキリと思った。
こわい
ここどこ？
なんで私ここにいるの？
恐怖で震える身体を必死に抱き締める。
壁にもたれながらうずくまり、思考を巡らせた。
心臓が不規則にドクンと脈を打つ。
握り締めたパーカーの袖。
彼からお下がりで貰ったこの服に
会いたい気持ちが溢れていく。
『誠也くんっ、ッ』
帰らなくちゃ
彼らのもとに
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白うさぎ(プロフ) - にゅすの さくらさん» にゅすの様コメントありがとうございます*°AぇメインですがNEWS担の血が騒いでおり謎な展開を迎えております笑 楽しんで下さり何よりです。亀更新にはなりますが、今後もシゲは登場予定なのでお付き合い頂けますと幸いです。m(_ _)m (2022年8月10日 23時) (
レス) id: 35fc18e586 (このIDを非表示/違反報告)
にゅすの さくら(プロフ) - はじめまして。コメント失礼します。私はNEWS担なのですが、たまたま読んでみたところ、NEWSの曲の歌詞っぽい言葉やリア恋がすぎるしげさんに随時やられております…笑。完結まで楽しみにしています。がんばってください。 (2022年8月10日 10時) (レス) @page39 id: 27805f29ab (このIDを非表示/違反報告)
白うさぎ(プロフ) - みーさん» みー様コメントありがとうございます*°暖かいお言葉に感無量でございます(T-T)どうにかこの作品を完結させて、続編にまで持ち込めるように頑張りますので、どうか引き続きお付き合い頂けますと幸いですm(*_ _)m (2022年7月7日 23時) (レス) id: 35fc18e586 (このIDを非表示/違反報告)
みー(プロフ) - はじめまして！いつも愛読させていただいてます。私はジャニーズグループの中でもNEWSやAぇ!groupが好きなので、ヲタク爆発させながら読んでます。（笑）これからも制作頑張ってください！ (2022年7月6日 12時) (レス) id: 23bdfb1b30 (このIDを非表示/違反報告)
白うさぎ(プロフ) - ゆいさん» ゆい様 初めまして！コメントありがとうございます♡同士がいて嬉しいです！あの時もしコロナが無かったら…と考えない日がなかったあの日々を、妄想として書き出してみました(T^T)シリアスなシーンも展開されていきますが、何卒お付き合い頂けますと幸いです！ (2022年6月5日 5時) (レス) id: 35fc18e586 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白うさぎ | 作成日時：2022年5月23日 22時
