ネオン (ページ20)

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第18話ページ20

マホト「よし、これ歌詞ね。ここがサビだから」

マホトに手渡された歌詞のようなものが書かれた紙を見ると
「長年片思いを続けている男の子」
がテーマのよう。

この曲のRECは一番最後でマホト、その次にいみがが歌った。

ミスも少なく、二人ともすぐにRECが終わった。

早く終わってしまったので、その分私に回ってくる時間が早くなる。

オマさん「はい次Aちゃんはいりまーす」

A「は、はい」

緊張してしまっている為か、足が少し震えてしまう。

オマさん「リラックスしよう、深呼吸してー」

どうやらすぐに見破ったらしいオマさんは私にそう声をかける。

オマさんのすぐ後ろに立った二人は口パクで「頑張れ」って言ってくれたり、優しく微笑んでくれる。

A「...ふぅ、大丈夫です。」

少し肩を回し緊張をほぐす。

サビはよく耳を澄ませて聴いていたから、もう覚えている。

オマさん「はいそれではサビ4小節前いきまーす」

「～～～～

例え君が大きくなって大人になっても
僕は君の隣で笑うんだ
君が愛する人を見つけても
悲しいけど、見守っているんだ

だからお願い
笑顔だけは失くさないで

～～～～」

オマさん「んー声は綺麗なんだけどなんか足りないんだよねー」

マホト「もっとこう...感情的になってみて。
　その歌の主人公になるつもりで」

A「はい」

それから何度も何度も取り直して、気が付いたら一時間が経っていた。

オマさん「うん！！！バッチリだね！」

マホト「お疲れさま」

いみが「お疲れA」

A「こんな貴重な体験ができるだなんて思ってもなかった」

マホト「どう？初レコーディング」

A「とにかく緊張がすごかった。
　改めて二人ともすごいなーって思ったよ」

オマさん「二人とも頑張ってきてるからね。
　 Aちゃんも頑張らないと」

A「精一杯頑張ります。」

オマさん「うん、強い意志があればできるからね」

A「にしても楽しみだなぁ、
　緊張はしたけど楽しかったし、気持ちよかった」

いみが「CDいつでしたっけ？」

オマさん「2か月後だっけなー？
　あぁ、これから編集だよ...」

A「いつも聴いてる側だったから作る側に回れて新鮮」

マホト「よし、色々終わったことだし飯食いに行こう！」