Cafeは裏口から。【8】【完結】 (ページ8)

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Don't look back 7 ページ8

松本side

大野「相葉くんとニノが調べた情報統合して。ビルとマンションの距離が半径8キロ圏内にある建物をピックアップ」

櫻井「わかっ…」

大野「あ、翔くんは建物にどう入り込むか考えてもらってもいい？」

松本「…え、俺たち独自で突入するの？！」

警察が遅かったらね、なんて穏やかな顔で微笑んでみせるからこの人は敵わない。

櫻井は反論するのかと思えば、素直に頷いて再びパソコンをいじり始めた。

相葉「ニノ、データ送った」

二宮「ありがと。…8キロ圏内っと」

任された仕事がない今、何か他の手がかりはないかとケータイをもう一度耳に当ててみる。

スピーカーで聴くのとはまた違って聞こえる。

ん…？なんだこの音…

松本「パトカーのサイレン…？と救急車…」

相葉「どうしたの？」

松本「音声の最後の方、パトカーのサイレンと救急車の音が微かに聞こえる気がする…」

二宮「大野さん、絞れた。3箇所」

大野「そのうち近くで事故があったところ調べて。たぶんそこにAはいる」

そんなに確信を持って言う理由はなんだろう。

愚問だ…きっと勘だと言われる。

二宮「SNSで調べて…うん、ここだ。一件だけ一致した。このアパートもうすぐ取り壊される…」

櫻井「ちょっと待て。そこって…」

大野「牢屋にいる今にも死にそうなあいつが潜伏してた場所だ。…そんな顔しないで？俺だってさっきまで知らなかった」

いつ、どこから持ってきたのか分からない分厚い真っ黒なファイルがテーブルに置かれ開かれている。

大野「Aの部屋から拝借してきた。さすが当時現役の刑事だった人の資料は違うね、…結局、柏葉は捜査を外されたAにも情報を横流しにしてたんだな…」

櫻井「…そりゃ、あの様子なら可哀想で見てられないよな」

どこか遠くを見るような、切ない表情。

その彼を、二宮も同じような表情で見つめていた。

櫻井「…よし、行くよ。準備してここに集合」

何があっても後悔しないように、ね。

ゆっくり目を開いた彼は、そう言って不敵に笑った。