【08】 ページ8
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麻衣ちゃんに、たった今起きたことを話すと
ふふふって小さく笑う
麻衣「わたしもね、翔くんがチョコもらってるの見たことあるんだ。」
A「……そうなの？」
麻衣「中学の時ね？付き合い始める前だったから……
その子に取られちゃうって、不安で不安で仕方なかったな……。」
A「そ……なの？」
麻衣「でもね？それがあったから翔くんに告白できたんだと思うよ？
だって、誰にも渡したくないもん。」
A「麻衣ちゃん……。」
麻衣「だいじょうぶ！相葉くんはちゃんとAちゃんのこと、好きだよ？
見てて分かるぐらいだから。」
A「……えっ！！？」
麻衣「Aちゃんは相葉くんのトクベツなんだよ。」
A「そう？……そう見えるの？」
麻衣「見える、見えるっ！Aちゃんは近すぎて気づけないだけだよ？」
麻衣ちゃんに話したら、気持ちがすごく楽になって
グズグズ泣いてた私が、いつの間にかどっかへ吹っ飛んでいた
麻衣「上手に出来なくても、ちゃんとチョコ……渡した方がいいよ？」
A「そうかな……？」
麻衣「うん！だって、それにはAちゃんの気持ちがいっぱい詰まってるから。」
A「わたしの……きもち？？？」
麻衣「大好きな相葉くんに食べてもらいたいって一心で、作ったんでしょ？
そのチョコにはそれがちゃーーーんと詰め込まれてるよ？」
A「麻衣ちゃん……。」
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麻衣ちゃんの言葉に
渡そうかどうしようか迷ってたチョコレートだけど
下手くそでも、上手に出来なくても
ちゃんと渡そうって決めた
だって、それが今の私の全てだから
雅紀への想いを詰め込んだ世界にひとつだけのチョコレートだから
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作者名：四葉（よつば）
作成日時：2013年2月4日 22時
