《番外編》バレンタインデー・キス～恋愛シンドローム (ページ18)

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【04】ページ18

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翔「なんか、腹空かねぇ？」

麻衣「……うん、ちょびっと。」

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翔「俺、甘いの食いたいなぁ……。」

麻衣「……え？」

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甘いの

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なんて、その紙袋にたくさん入っているのに

わざわざ甘いのが食べたいなんて

変なことを言い出すから

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麻衣「翔くん、チョコ……いっぱいもらってるじゃない……。食べて……いいよ？」

翔「いやっ！そうじゃなくてさ……？」

麻衣「……なに？」

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翔「麻衣はくれないの？俺にチョコ……。」

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感じるわけじゃないけど

つないだ手にドキドキと心臓がくっついたように

熱くなってくる

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翔「朝から、ずっと甘い匂いしてたよ？」

麻衣「……うそ……。」

翔「ほんと。作ってたんでしょ？いつ、くれるのかって……待ってたんだけど。」

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恥ずかしそうにはにかみながら

翔くんは鼻の頭を掻いた

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麻衣「だって……そんなにいっぱいもらってたら、わたしからなんていらないかと思って……。」

翔「なに言ってんの。
一番欲しい人からのチョコもらえなきゃ、バレンタインなんて意味ないでしょ。」

麻衣「翔くん……。」

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翔「他の子はどうでもいいの！このチョコ、麻衣に全部やるから。」

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うつむいた私の目には

茶色いローファーが映って見えていて

離れていた距離が

ちょっとずつ縮まっていく

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