気づいても、知らぬふりを２

No.88 ページ38

you side


心に響いた隼の言葉。



自分ではダメと思っていても、心の中では、そう言ってほしかったのかもしれない。



でも、今の自分は何もかもが中途半端で。



玲於の事も




隼の事も




ちゃんと自分でケジメをつけないといけない。



『隼、ありがとう。』


隼「なにが？」


照れているのか、ありがとうの言葉に照れた顔をして。



『俺、ケジメつけるから。これから、俺も自由に生きる。』


隼「…うん。」


『あー、何かスッキリしたー。隼に話聞いてもらって良かった！笑』


隼「でしょー？僕だって大人になったんだよ！笑」


『確かに！大人になった！笑』


きっと、隼が無理して明るく笑ってるのは




私のせい




だから、早くケジメをつける。



『俺の小さい頃の夢って、可愛いお嫁さんだったんだよ。』


隼「え、可愛いじゃん！」


『ねー。笑 …でもさ、この仕事を選んでからその夢諦めてた。』


隼「なれそうだね、可愛いお嫁さんに。あー…でもな！手放したくないなー！お父さんの気持ちになる！笑」


『俺のお父さん？笑』


隼「そうそう！笑」


『俺より若いくせによく言うよ。笑』



結局、最初のしんみりとした空気は無くなっていて




いつもの楽しいご飯になった。






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