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No.45 ページ45

隼side




病院に着いた頃、眠っているのか動かない悠くん。


受付の人に今日の朝からさっきまでの出来事を全て話す。


看護師さんが急いでストレッチャーに乗せて中へと運んでいった。


受付の女の人に


(あちらの患者様の保険証はございますか?)


と聞かれて、申し訳ないと思いながらも悠くんのカバンの中を探す。


財布を開けると保険証が入っていて、それを受付の人に渡す。


(AA様ですね、ありがとうございます。保険証お返しします。)


隼「え!?…」


受付の人から受け取った保険証を見る。


A…A?


悠くんは…女?


本当の名前はA…?


頭がパニックだった。


でもいつも着替えを別の場所でしている事を考えれば、辻褄が合う。


頭の中で色々整理をしていると、看護師さんに呼ばれた。


医「付き添いの方ですか?」


隼「はい…」


医「脱水と高熱でご飯も食べていなかったんでしょう。今、点滴をしています。」


隼「あの…入院になるんですか?」


医「いや、入院まではしなくて大丈夫でしょう。薬を出すので家で様子を見てください。」


隼「わかりました…」


医「お大事にしてください。」


隼「ありがとうございます。」


先生からの説明を終えて、悠くんの元へ行く。



点滴の針が腕に刺さっていて痛々しい。


隼「悠くん…起きてる?」


『うん…』


窓の外を見てる悠くんの表情は見えない。


『俺…情けないよな…』


隼「そんな事ない!」


『みんなに心配かけたくなくて…でも結局みんなに迷惑かけて…俺がいなくてもどうにかなるって言われてるみたいで悔しかった…』


隼「みんなそんな事思ってないよ。心配してたんだよ、みんな。」


『俺…みんなに追いつきたくて…何もかもみんなに負けてるから…』


隼「そんな事ないよ。…僕も同じ事悠くんに思ってた。いつか悠くんみたいになりたいって。」


そう言うと、悠くんは何も話さなくなった。





.

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まあ(プロフ) - 片ノ瀬乃於さん» コメントありがとうございます!頑張って更新しますので、楽しみにしていてください(^^) (2019年4月5日 20時) (レス) id: f95bb6046c (このIDを非表示/違反報告)
片ノ瀬乃於(プロフ) - いつも楽しく見させてもらってます!続きとっても楽しみです。頑張ってください! (2019年4月5日 19時) (レス) id: 7c0d27effe (このIDを非表示/違反報告)
まあ(プロフ) - kulさん» 好きと言ってもらえて嬉しいです(^^)コメントもらえて、やる気が出ました!ありがとうございます(^^) (2018年12月3日 21時) (レス) id: f95bb6046c (このIDを非表示/違反報告)
kul(プロフ) - すごく好き、で何回も読み返しちゃいます!これからも応援してます! (2018年12月3日 21時) (レス) id: 6f2e676eb1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まあ | 作成日時:2018年11月5日 1時

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