気づいても、知らぬふりを

No.41 ページ41

you side



裕太くんに別室に連れてきてもらい、着替える。


着替えてる時は、後ろ向いててくれたから、ありがたい。


メイクとヘアセットをしに行くと、隼が近寄ってきた。



隼「悠くん、大丈夫？」


きっとすごく心配してくれたんだろうな。


きっとみんなも私が体調悪い事に気付いているだろう。


『ん？何が？全然大丈夫だよ！笑』


心配かけないように、笑いながら言った。


今日の仕事が終わったら明日はオフだし



明日には治したい。



みんなに迷惑かけてられない。




スタッフに呼ばれた私達は撮影の現場へと向かった。



全員のショットと個人のショット。



スーツでキメた私達はみんなかっこよくとカメラマンさんからのリクエストがあった。


私の番がきて、写真を撮られる。


カ「いいねー、いいよ。大人の色気が出てるねー。」


大人の色気なんて出してないけど、きっと風邪がそうさせてくれたんだろうな。



撮影を終えて、近くの椅子に座る。


玲「大丈夫？」


『なにが？』


玲「風邪なんでしょ？」


『まぁ、ちょっと引き始めくらいな感じ。』


玲「無理すんなよ。」


『大丈夫、してないよ。ありがとう。』


玲「…もっと俺らの事、頼れば？」


『頼ってるよ。』


玲「…ならいいけど。」


頼ってることは頼ってるけど、一番年上だから、みんなを引っ張っていかなきゃって思ってるのも事実で。


それに、みんな頑張ってるんだし、私が足を引っ張ったらいけないって思ってしまう。







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